今回は、この雰囲気たっぷりで個性的なルックスの『アレッポの石鹸』のご紹介です。ナチュラル志向の方なら、一度くらい使ったことがあってもおかしくない、大定番。町の小さな自然食品店の店頭などでも、お馴染みです。何しろ、たっぷりの厳選されたオイルで、肌の上であま~く(?)滑る、とろとろの泡立ちなんです。
私にとっては、『アレッポの石鹸』とそれ以外の石けんは、まるで別物。そんな独特の世界感があります。・・・それでは、その、なが~く人びとに愛される『アレッポの石鹸』の秘密を探ってまいりましょう。
まずは、まるで「旅先で偶然見ることができた!」・・・といったような、製造風景をご覧ください。
アレッポとは、中東の国シリア、北部の都市の名前です。アレッポでは、1000年も前から石けんの製造が行われてきたそうです。石鹸の釜炊き(クッキング)は無農薬のオリーブと月桂樹(ローリエ)果実が収穫され搾油される11月から1月末頃までの冬の間だけ行われます。その後一年以上の熟成期間を経て完成するのです。
製造方法~シンプルな手練り&手作りの職人技~
1 釜に水で溶いた苛性ソーダ(アルカリ水)を入れ、オリーブ油を投入。
2 熱を加え鹸化(油を石鹸にしていくこと)をすすめていく。
3 途中、水を投入して“塩析”を行い、余分なアルカリや不純物を取り除く。
4 月桂樹油を投入し2と3を繰り返す。
5 お料理のように、最後は頭領が味見をして火を消すタイミングきめる。
6 きれいに清掃された床に紙を敷き熱くドロドロの石鹸素地を均一な高さで流し込む。
7 一晩経ってある程度の堅さになったら、沈まないように板を履き、専用の石鹸切り器に子供を乗せて、大人5~6人で引き切って行く。
8 スタンプをおす。
スタンプには、このように書いてあります。文字のデザイン違いで、基本スタンプの内容は同じだそうです。
9 隙間を空けて積み重ね。1年以上熟成させる。そうして、内側は、オリーブ色で、外側は乾燥され、このような色に変わるのです。市場でも山積みされて、売られるそうです。
・・・地中海からの風が吹きこむ砂漠の国・・まるで、アラジンの世界みたいです。アラブの女性たちは、髪や体のラインを隠した服をきていますが、その中には、大きくつぶらな瞳とお揃いの、しっとりとした長い髪が隠されているに違いないと、想像が膨らみます。きっと石けん以外にも、独特な美容方法もあるのでしょうねぇ。気になります。
ライト・ノーマル・エキストラの3種類
『アレッポの石鹸』には、ライト・ノーマル・エキストラと3種類ありますが、原料は、オリーブオイルとローレルオイルと苛性ソーダ(アルカリ水)のみ。その二種類のオイルの使用比率の違いのみで分けられています。全種類、身体・洗顔・洗髪と全身に使うことができます。
ライト
ほとんどオリーブ石鹸で、もっともマイルドな優しい石鹸です。また溶けにくく使いやすいのも特徴。『アレッポの石鹸』自体、元々オイルたっぷりのため溶けやすいので、始めはライトから使ってみたらいいかもしれません。ローレルの香りは控えめです。
税抜500円(税込540円)
ノーマル
ライトより、ローレルのオイルが増えて、洗い上がりがモッチリ。
税抜630円(税込680円)
エキストラ
石鹸として固まるぎりぎりのラインまで月桂樹油を使用されていて、香りも月桂樹油の香りに癒されます。月桂樹の効能として、洗髪をした際も、フケ・痒みを止め、体臭を抑えます。洗い上がりはしっとりとしつつも爽やかな洗い上がりです。
税抜900円(税込972円)
・・さぁ、夏の日差しでお疲れお肌の方、是非一度『アレッポの石鹸』のしっとり&もっちり感をお試しください。
シリアのこと。アレッポの街のこと
さて、さらりと書いてまいりましたが、今シリアの国は、内戦で本当に悲惨な状況になっていますね。アレッポ石鹸の工場は、地中海沿岸に移動して、変わらぬ伝統を守りぬき、作りつづけているそうです。
私は、先日、この映画を観てきました。
http://unitedpeople.jp/homs/
2011年に始まった「アラブの春」と呼ばれる民主化運動の波。その影響を受け、シリアでも2人の青年が立ち上がった。サッカーのユース代表チームでゴールキーパーとして活躍していた当時19歳の青年バセットは、そのカリスマ性から若者を惹きつけ、平和を訴えるシンガーとして民主化運動のリーダーになっていく。彼の友人で、有名な市民カメラマンである24歳のオサマは、デモの様子を撮影し、インターネットで公開することで、民主化運動を広げようとする。
バセットは歌で、オサマは映像で、それぞれ非暴力の抵抗運動を先導していたものの、2012年2月、政府軍の容赦ない攻撃によってホムスで170人もの市民が殺害されたのを機に、バセットと仲間たちは武器を持って戦い始める。
彼らはなぜ戦い続けるのか、生きることとは、戦争とは、ふるさととは……。シリアの民主化運動の中で生きている人々の“リアル”が映し出されている作品。
サッカーの有名なゴールキーパーである精悍な若者が、民主化のために戦う、壮絶な戦いの現実を、そのまま納めた映画でした。その映画の中で、両親とオリーブ畑でマットを敷きピクニックのようにくつろぐシーンが、ほんの少しですがありました。シリアの国の原風景のようで、あの1シーンがとても愛おしく感じました。
東京での上映は、終わってしまいましたが、今は名古屋で、そして、9月26日(土)からは横浜でも上映されるそうです。ご興味のある方は、ウェブサイトをチェックしてみてください。
・・シリアの女性たちの大きな瞳の涙が乾く日を心より願って、愛おしんでアレッポの石鹸を使おうと思います。
問い合わせ
株式会社アレッポの石鹸
〒197-0013東京都福生市武蔵野台1-19-7
TEL/FAX 042-552-7518
E-mail: aleppo@gaea.ocn.ne.jp
https://aleppo.co.jp
[感じるために生きている] 連載記事
〜優しさを届けたい〜『シリアへの手紙』ギフトで、シリアの人たちにあなたのメッセージを届けませんか?http://www.earth-garden.jp/study/48439/
あなたは、まぁまぁ運がいい。
http://www.earth-garden.jp/goodlife/47802/
刑事ドラマの決めゼリフから考える”正義と悪”の子ども的見解
http://www.earth-garden.jp/goodlife/47329/
アースガーデン、スタートしてから20年を迎えました。私と~地球の箱庭~
http://www.earth-garden.jp/festival/46564/
オリーブ&ローリエの厳選オイルの石鹸は、スベスベでとろとろの泡立ち。愛され受け継がれる「アレッポの石鹸」
http://www.earth-garden.jp/shop-craft/45046/
日本の夏の『涼』を探そう
http://www.earth-garden.jp/goodlife/44515/
“ふだん”の中にある、小さな季節の移り変わりを感じる一冊「七十二候の見つけかた」
http://www.earth-garden.jp/goodlife/43931/
地球丸ごと生まれ変わるような出来事
http://www.earth-garden.jp/goodlife/43050/
【BEFORE I DIE…】死ぬまでにアナタがやりたい事は?
http://www.earth-garden.jp/goodlife/42423/
祝10周年!自然の中で今のあなたに出会ってNatural High!になる
http://www.earth-garden.jp/festival/41953/
やみつき効果!あなたの自由度が試される!?ねんどの肌ケア「ボディクレイ」
http://www.earth-garden.jp/goodlife/41108/
ディア・ミー [連載:感じるために生きている]
http://www.earth-garden.jp/goodlife/39142/
秋冬のインナー選びの決めては、肌ごこち。竹の繊維でできた「TAKEFU.」
http://www.earth-garden.jp/shop-craft/38920/
暮らしの中でのリメイクとは、一つ一 つのモノを大切に、最後まで愛情をもって接するための工夫
http://www.earth-garden.jp/goodlife/36958/
断捨離は、今の自分と向き合うためのノウハウと旅。
http://www.earth-garden.jp/goodlife/35154/
モロッコ生まれのお肌しっとり&つやつや粘土、”ガスール”のない人生なんて・・!!
http://www.earth-garden.jp/shop-craft/34764/