間伐からモノづくりまで、森のストーリーを体験するツアー。こんな体験が東京でできるなんて!

私たちの周りにある、ありとあらゆる『モノ』は、何かが材料で、何かしらの加工をされて、役割を与えられて、私たちの手元に届きます。でも、ちょっと気になりますよね、このテーブルは、どんな場所に生えている木だったのか、どんな人たちの仕事を経て、今ここにあるのか、とか。それは、モノが生まれるストーリーとも言えます。

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今回のearth garden “秋” では、ニッセイ緑の財団との共同企画として、自然の中でのワークショップで楽しみながら、木を間伐するツアーを開催し、そこで間伐した木を使ってearth garden “秋” でクラフトワークショップを行います。

今日は、その間伐ツアーがどんなものであったか、お伝えしましょう。

間伐からモノづくりまで、森のストーリーを体験する

みなさんは最近、森に入りましたか?フワフワとした地面、頭上を覆う木々、潤った空。森のなかに足を踏み入れるということは、人間ではない生き物の住処にちょっとだけお邪魔するようなものだと思います。あくまでも、人間は主役じゃない。そんな非日常体験は、わざわざどこか遠くに行なかくてはいけないものではなく、実は東京都でもできます。今回おじゃましたのは “ ニッセイ高尾の森 ” と呼ばれる場所。

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八王子駅からバスで30分、高尾駅からバスで10分ほどの場所にあるこの森は、国有林を通っていくため、許可がないと入れない特別な場所です。東京都にある山のビジターセンターを運営しているスタッフさんに引率していただき、間伐をする森まで、自然観察をしながら歩きます。

今回のツアー参加者は、20名ほど。学生さんや社会人、年齢も職業もバラバラですが、まずは神社に集まって、3チームに別れます。チームごとに自己紹介をして、山を歩く上での注意事項なども聞いて出発です。

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朝から少し雨が降っていたので、花や葉っぱがみずみずしく、いっそう美しく感じます。

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神社からコンクリートの道を10分ほど歩き、いよいよゲートに到着。鍵を開けてもらって、ここからは普通の人は入れない特別な場所です。ここから本格的に自然観察のスタート。

まず渡されたのは、緑色の紙。この紙となるべく色の近い緑を探すゲームです。

「こんなに鮮やかな緑はこの時期ないんじゃないかな。」

「これならどう?」

「いやぁ、、違うな。。」

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道をくまなく探しますが、なかなか見つかりません。しばらく歩いたところで、各チームの発表。どのチームも苦戦しました。

次は、自分のお気に入りの葉っぱを見つけるゲーム。

色はもちろん形、大きさ、枯れているか活き活きしてるか、虫に食われいるかいないかなど、ひとつとして同じものはないわけです。 自分のお気に入りの何枚を選んだらチームのみんなに発表し、それぞれの葉っぱを色がグラデーションになるように、円に並べます。

こうやって、普段あまり気にしない葉っぱに注目した時間を過ごすと、あることに気づきます。それは『緑』なんだけど『緑』じゃない、緑には無限のグラデーションがあるんだということです。そして、この色相は、季節によってかわっていきます。秋が深まれば深まるほど、色が赤に変化していくわけです。今しか見ることができない、緑のグラデーションにチーム皆も感動でした。

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さて、こういった山道を歩いていると、出会うのは葉っぱだけではありません。くるみや野苺なども見つけることができました。

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東京都内の山には、これだけの哺乳類が生息することが分かっています。

東京都内の山には、これだけの哺乳類が生息することが分かっています。驚きですね。こういった動物たちは、木の実を食べて生きているのです。

さぁ、そんな様々な発見をしながら、だいたい40〜50分ほど歩いたでしょうか。いよいよ、ツアーの最大の目的、間伐作業を行う “ ニッセイ高尾の森 ” に到着しました。

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ちょっと休憩した後、作業に必要な身支度を整えます。

ヘルメット、のこぎり、ロープ。かばんもおろして身軽な格好になり、いよいよ森に入ります。

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10分ほど急な山道を登ったところに、今回の間伐エリアがありました。ここから、先は森のプロフェッショナル、林業の職人さんから間伐の仕方を教わります。

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ところで、間伐はなぜ必要なのでしょうか?それは森を守るため。生えている木の密度が濃いと、太陽光や栄養がひとつひとつの木に行き渡りません。野菜や花を育てる時に間引きするのと一緒です。

詳しくは下記のサイトなどを参考にしてください。

というわけで、どうやって大きなを木を切り倒すのか、さっそく見てみましょう。まずは垂直に刃を入れて、そのあと斜めに刃を入れる。横から見ると三角形になるように切り込みを入れます。ここを『受け口』といいます。

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受け口と垂直方向に気が倒れるので、刃を入れる前にどの方向に倒すのが安全か、効率がいいかを考えてから刃を入れるわけです。

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そして、反対側から刃を入れます。これを『追い口』といいます。

追い口から入れた刃が、受け口まで達した瞬間、大きな音とともに、ゆっくりと木が倒れます。思わず「うぉー!」と声を出してしまうような迫力。木を切り倒す方向は計算されているので、もちろん誰もいない安全な場所に倒れていきます。

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いよいよ、参加者のみなさんで木を切り倒していきますよ。レクチャーはチェーンソーを使いましたが、私たちはのこぎりを使います。順番に少しずつ切り込みを深くしていきます。


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「のこぎりがうまくつかえない!」

「これで切れてるのかな」

「受け口できたね!」

行程を確かめながら、みんなで作業を進めていくこと、20分ほどで倒すことができました。

でも、倒して終わりではありません。今度は枝を切り落としていきます。そして、40cmほどに輪切りにしていきます。

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そして、それなりの重さの丸太を、足元が悪い中山の下に下ろすため、なかなかの重労働。


ただ、これだけ苦労した丸太ですから、かなり愛着が湧いています。自分の丸太を決めて、記名。参加者の方は、自分が切った丸太をつかって、earth garden “秋” でワークショップができます。

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さて、自分の丸太を確保したら、次はearth garden “秋” 当日に使う丸太をどんどん作っていきます。木を倒し、適度な長さに切って、貯めていきます。


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作業の途中で食べたお昼ごはん。初対面のみんなとも、すっかり仲良し。

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作業の後半にはずいぶんと貫禄が出てきました(笑)

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ワークショップで使う丸太80本を作り終えた頃には、もう終わりの時間。ちょっと急ぎ目に山を下ります。

さぁ、1日の仕上げに出された課題は『今日を表す漢字を1文字、チームで決めてください』というもの。今日のことをいろいろ思い出しながら、山を下ります。

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最初の集合場所である神社について、それぞれのチームの漢字を発表。この漢字を書いた丸太は、earth garden “秋” のニッセイ緑の財団ブースにかざってありますので、ぜひ御覧ください。

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『間伐からモノづくりまで、森のストーリーを体験する』がテーマのこの企画。こうやって、木が生えている環境から、どうやってこの木を切ってきたのか、どんな人が切ったのかを知ると、より楽しみが増えますね。東京都生まれの木が、東京で加工されて、みなさんの日常に溶け込んでいく。地産地消的なクラフトのあり方。

今回の企画で切ってきた木を使ってワークショップができる『ニッセイ緑の財団』のワークショップをどうぞ、お楽しみに!

earth garden “秋” の出店内容は2つ!

ネイチャークラフト作家長野修平さんとつくる My箸 / クリスマスリース・ウッドポールボックス

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1つ目は、皆さんおなじみのネイチャークラフト作家長野修平さんとのコラボ企画!

“ニッセイ高尾の森”(東京都)の間伐材を使用しクラフトワークショップを開催します。 時間で区切りMy箸・クリスマスリース・ウッドポールボックスを製作します。

(クリスマスリースは24日(土)のみ、ウッドポールボックスは25日(日)のみの予定)

明治神宮自然観察ツアー

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2つ目は、明治神宮自然観察ツアー。earthgarden“冬”では、寒い中にも関わらず多くの方々にご参加いただき、「貴重な体験ができた!」と喜んでいただきました。今回は、秋の心地よい気候の中の観察となるはず!ですので、ぜひご参加ください。
神宮の杜の語り部が「明治神宮の歴史」「森林の仕組み」を丁寧に解説くださる特別企画!

クラフトワークショップ・自然観察ツアーについては無料ですが、1口1,000円で財団への寄附をお願いします!

明治神宮観察ツアーの事前参加者募集も含め、詳細は財団のHPやFacebookで随時アップしていきますので、是非チェックしましょう。