あけましておめでとうございます。皆様はどんなお正月をお過ごしでしたか
今年は「酉年」。『天台こよみ』には、
「酉の年生まれは交際巧みで分別周到である。上長の信を得て相当の地位を保つ。公共的なこと世話好きであるが損失が多い。本業以外の事で意外の利を得る。二三度良運に恵まれる。」
とあります。
鶴は千年。長寿の鳥であり、円満の象徴
お正月にふさわしい鳥といえばやはり鶴でしょうか。
「鶴は千年」といわれるように長寿の鳥であり、また、つがいの仲がいいことから、夫婦鶴、といえば、円満の象徴です。
鳴き声が共鳴して遠くまで届くところから、天上界まで通じている霊鳥として大切にされ、お釈迦さまがインドで亡くなられた時にも、その周り、四方を、真っ白な鶴が囲んだというのです。
3000年前から人に身近なニワトリ
さて、お正月の鳥といえばこの鶴ですが、今年、「酉年」の鳥は、そう、ニワトリです。古代エジプトや、3000年前の中国にもニワトリの記録があり、日本でも古墳時代にはニワトリをった埴輪が作られるなど、我々の生活にもっとも馴染み深い鳥といえます。毎朝のコケコッコーが、われわれに1日の始まりの時を告げるのです。
今年の“守り本尊”さまは、お不動様
日本の十二支の暦にはそれぞれ、その年の“守り本尊”さまがおられ、ひつじ年・さる年の大日如来に換わって、今年1年はお不動様です。
お不動さまこと不動明王は、大日如来の化身といわれる密教の尊格で、五大明王のうち代表格であります。真言宗や天台宗をはじめ、日本仏教の諸派や修験道などで信仰されています。
右手に智慧の剣を、左手に羂索(縄)を持ち、憤怒の形相をされています。背中の火焔はカルラ焔といい、カルラ(ガルーダとも)は古代インドの伝説上の鳥で、鳥の王といわれます。われわれの煩悩をその縄で縛り上げ、剣で断ち切り、焔で滅し照らしてくださる、われわれを奮い立たせてくださる仏さまです。
そんな、お不動さまのご縁の年ということで、今年は日本各地で、お不動様のご開帳が行われます。横浜・川崎を中心とした「武相不動尊二十八所」、関東一円を網羅する「関東三十六不動」 など、場所によっては六十年に一度の特別開帳などもあります。
詳しくはお近くのお寺にお問い合わせいただき、今年はぜひお不動さまと一層のご縁を結んでいただけたらと思います。