斎藤和義がやってくれました! 昨日から噂で持ちきりだった原子力発電へのメッセージソング「ずっとウソだった」を4月8日、3万人が固唾を呑んで見守るみずからのUstream生放送で熱唱。この数日の喧々囂々にスッキリと終止符を打ち、さらに誰もが胸に抱える原子力発電と放射能汚染への違和感にも風穴をズバーッと開けてくれました。お見事です、まったく。
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こちらは、YouTubeに早速アップされた、Ustreamからの問題の歌「ずっとウソだった」の熱唱の様子です。クリックで再生されます。今度は削除されるのでしょうか?(笑)
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元々、先の記事にもレポートしたように4月5日にYouTubeにアップされたソックリさん?の歌う、原子力発電を揶揄するセルフカバーがツイッターを通して話題なり、その後のレーベルの著作権上の依頼によるという削除、そしてダウンロードしたユーザーによる再アップのイタチごっこや、webメディアでの微妙な報道、も話題の広がりに輪をかけた今回の“事件”。
こうして、斎藤和義さん自身のカミングアウトまで至ると、ネット時代を反映したあっぱれなメディア戦略とも言えそうな顛末となり、最終的には3万人以上が見守る中で、アーティストとしての底力も見せつけて、今の社会に見事なメッセージを投げかけたそのパフォーマンスは見事というしかありません。
20年前のRCサクセションからタイマーズという覆面ゲリラユニットへと至った、今は亡き忌野清志郎さんのユーモアあふれるロックスピリッツにも通底する、今回の“さわぎ”。
音楽とパフォーマンスが持つ表現の可能性を見せつけ、なおかつアート表現、ロックミュージックが持つ「ゲリラ性」までを十全に発揮した、痛快な事件でした。
ここまでのUstream中継のスナップからわかるように、キャンドルの灯されたスタジオで終始リラックスした雰囲気で進行したライブは、時を追ってうなぎ登りに視聴数が増加。開始当初から1万人という驚異的な視聴者数でしたが、およそ1時間後のピーク時には3万3千人を超えるコトとなっていました。
Ustreamライブのクライマックスは開始から1時間の頃、それまで「何かと話題の斎藤和義でぇす」と冗談めかす程度で、何事もなかったかのように淡々リラックスした中で歌いつないできた斎藤和義さんが、さらっと話題のあの曲の原曲「ずっと好きだった」を弾き語った後、そのまま問題の曲「ずっとウソだった」へとメドレー。
ここで、視聴数も一気に3万人越えとなり、負荷に耐えかねたかUstreamのストリームがフリーズ。
タイムライン上には「当局の介入かー?」などといった勘ぐった発言も並んだものの、単なる回線容量の問題だったようで、本人も気を取り直して、あっさりと再び歌い直し。この辺のタフな感性はさすがです。個人的にはこういうところにむしろロックな存在感を感じてしまいます。
中継は、最後の一曲の終わり近くで、負荷の限界を超えたか再びプツンと真っ黒にブラックアウト。ツイッターのタイムラインには多くの落胆の声が流れましたが、ぼく個人はむしろイイ意味で「?」の多かった今回の一件の締めくくりとして余韻が残って良かったとも思っています。
今回は、これから本格的に始まる、「原子力発電のない社会」に向けた動きの発端として、本当に色んなことを考えさせられる事件でした。ぜひ、前記事でお伝えしたコトの起こりと顛末もご確認いただき、今後のムーブメントのチカラにしたいものです。
どうぞ、よろしくお願いしまッス!!