これからの未来を作る「知恵」と力強く生き抜く「元気」。誰も正解を教えてくれない生き方のヒントをもらえたのが、先週の23日、勤労感謝の日に行われた【ATOMIC CAFE TALK SESSION and LIVE】
加藤登紀子さんや、 SOUL FLOWER ACOUSTIC PARTISANのライブ、田中優さんやピーター・バラカンさんも参加するトークなど、充実の内容でした。その様子を写真も交えながらレポート!
代官山UNITで行われたこのイベントは、アメリカ政府の核兵器に関するプロパガンダ映像を集めた映画『アトミック・カフェ』から発生したイベントで、第一回目は84年。当時は、米ソの緊張や原発推進に走る日本の状況に対し、音楽シーンから反核のメッセージを発信しました。しばらく活動を休止していたものの、東京電力福島第一発電所の事故を受け、フジ・ロックのNGOビレッジで復活。8月の代々木公園を経て、今回のイベントの開催に至りました。
ライブとトークがちょうど良いバランスで両立し、頭の勉強にも心の栄養にもなるのが、このアトミックカフェのいいところ。
イベントは、山口洋 (HEATWAVE)さんの笑顔がステージからも客席からも溢れるライブ、これぞアトミックカフェと言えるような遠藤賢司さんの迫力のパフォーマンスから始まりました。
ライブの熱気は、そのままトークにも持ち越され、 MC の島キクジロウ さんが場をリードしながら、加藤登紀子さん、ピーター・バラカンさん、田中優さん、山口洋さん、山本太郎さんがステージにあがりました。
原発を取り巻く、政治、経済、音楽業界に関して、広くオープンに話され、観客も真剣に聞き入りました。心に正直に、強く動き続けるアーティストと、それを仕組みからアドバイスする田中優さん。
とくに、田中優さんからのこれからの脱原発に向けての3つのポイント
・危機感をあおらない
・専門用語を使わない
・システムを変えていく
は会場の人も壇上の人も、これからの活動の指針になりましたことでしょう。
福島にて「私は子どもが産めますか?」と質問した女の子のことが忘れられず、ロックミュージシャンとしてこれから何ができるのか真剣に語る山口さん。原発に関しての国民投票の実現に向けて、一人一人の協力がほしいと強く訴えかける山本さん。
これからの未来を作っていくための「知恵」が共有されたトークセッションになりました。
トークセッションの後は加藤登紀子さんとSOUL FLOWER ACOUSTIC PARTISANのライブ。
バックに東北を訪れた際の写真を映しながら、心の底に響く歌声を届けてくれました。
登紀子さんの強く優しい声と、東北の人々の写真がシンクロし、暖かい共感を生み出します。
SOUL FLOWER ACOUSTIC PARTISANは、阪神大震災の時に作った曲「満月の夕」の他、被災地へのライブで歌う曲をを歌い上げました。日本を襲った二つの大震災。阪神大震災で被災した人たちの心を溶かした曲は、今、東北にいる人々の心を同じように溶かしたのでしょう。
これからの未来を作る「知恵」をトークセッションで、「力強く生き抜く元気」をライブで感じ取ることができた今回のアトミックカフェ。これからも継続的に場づくりが行われていく予定です。