優しい歌声とギターが気持ちがいい「羊毛とおはな」のお二人。earth gardenが開催する野外フェス「Earth Day Camp Natural High!」には、2010年、2012年と二度出演していただきました。

お二人が過ごしてきた森や山のエピソードを聞かせてもらっていると、幼少の頃の豊かな自然体験が今の楽曲作りに繋がっているのだろうと感じました。道志の森での演奏が目に浮かびます。

雨が気持ちがいいフェスティバル
羊毛とおはな

前回参加した時のNaturalHigh!の印象を教えて下さい。

はな「他の野外フェスにも何回か出演していますが、どのフェスもだいたい芝生が会場ですよね。でも、NaturalHigh!は本当に豊かな自然の中で過ごせたことが印象に残っています。自然との一体感がありましたね。もののけ姫の映画のようでした。行ったときは、すごい大雨だったんですよ。でも、その大雨がすごく気持ちが良くて。森の中だから雨が気にならないというか。結構ひどい雨だったから、逆にテンションが上がった!それこそ雨がナチュラルハイにしてくれる感じ。都会の雨って嫌だけど、森の中の雨は本当に気持ちがいいですね。」

市川「僕は激寒だったのを覚えています(笑)夜はかなり冷え込むので、指が動くか心配で。5月末なのにかなり寒かったんですね。だから、会場内で飲んだホットワインが美味しかったなぁ。地元が近いので、両親や兄弟姪っ子が来てくれて嬉しかったです。ひと駅隣は山梨県みたいな静岡の山奥出身なもんで。」

川魚、食べたい!掴み取りしたい！

市川「GoogleEarthで見ると、川の回りに家が点在していることが分かります。やっぱり水場の回りに人が集まる。文明の進化の過程が見えるんです(笑)小さい頃は、絶対足がつかないような川で泳いだり、10mぐらいの高さから飛び込んだりしていました。かなりアウトドア派でしたね。うかつにレジャー気分で浮き輪を持って行くと、流されちゃうような川でしたから。銛で魚を突いて獲ったりもしていました。基本的には、鮠(ハヤ)が多くてあまり食べませんでしたが、たまに鮎(アユ)とか、山女魚(ヤマメ)も獲れて。そういうのは食べてました。とにかく、トトロに出てくるような場所での幼少期です。」

はな「今の羊毛さん(市川さんのあだ名)からは、想像もできないね。すごくインドア人間だから(笑)私も川魚が大好きなんですよ。今、愛知県の街外れに住んでいるんですが、岩魚(イワナ)を食べるために、毎週岐阜の山奥に遊びに行きます。」

市川和則「道志の森にもイワナとかいそうですよね？」

実は今回、魚の手づかみワークショップがあるんですよ。

はな「うわぁ!やりたい!!絶対やります。食べたい!(笑)私は実家が富山県なので、山も川も森もとても身近な存在でした。近くの川には大きい鮭が毎年上っていたり。山菜もよく採りに行きましたね。芝茸(シバタケ)っていうのが、おいしくて大好きでした。山菜を取って家で食べるのは当たり前でしたよ。」

森の奥深さを感じるのが、市川さんのギター

市川「今レコーディング中の曲も森によく合う音ですよ。雑誌の『リンネル』や『TRANSIT』『NEUTRAL』などで活躍する写真家「tsukao」さんと、僕の音のコラボレーション作品です。半分はtsukaoさんの写真をもらって、そのイメージの音楽を作る。逆にもう半分は、音楽を渡してそのイメージの写真を撮ってもらおうというフォトブックを只今製作中です。『GREEN』というタイトルなのですが、名前通り、素敵な森の写真に、ギターメインの曲をつけています。おはなさんに入ってもらっている曲もあります。」

はな「羊毛さんのギターって森っぽい音なんですよね。普通のガットギターよりも低音が強い。それが森の奥深さというか、包んでくれる感じがあるんです。tsukaoさんの写真ととてもいい相乗効果がありますね。CD屋さんだけでなく、雑貨屋さん等にも置かれる予定なので、いろんな人に聞いてほしいです。今『ママのためのカフェライブ』というのをツアーでやっています。普段ライブに行けない、聞きたくても聞けないママさんって多いと思うんです。このツアーは平日の昼間にカフェなどのママさんが来やすい場所でやっています。赤ちゃんが泣こうが、喚こうが大丈夫。お客さんがみんなママさんですから、気持ちは通じます。気を使わなくてもいいから、安心して聞いてもらえるみたいです。赤ちゃんの泣くタイミングによっては、歌詞が飛んだりもしますが。」

市川「まぁ、お互いに気にしないというこで(笑)嬉しいことに、すぐチケットも売れちゃいます。Natural High!もファミリーが多いですよね。野外のライブもそういった方の貴重なライブ行ける機会なんでしょうね。今年はしっかり寒さ対策をしていきます。今年も宜しくお願いします。」