ヒップホップアーティストのSHING02が、私たちアースガーデンもプロデュースに関わる「渚音楽祭」を含む春のツアーの延期を発表しました。
「アジアツアー延期のお知らせ」
SHING02は、2006年に坂本龍一さんの呼びかけた「ストップロッカショ」http://stop-rokkasho.org/ にもいち早く賛同。その後、独自の調査から長編研究レポート「僕と核」http://e22.com/atom/ を発表するなど、独自の視点で息長く原子力発電の問題と向き合ってきたアーティストです。
僕、南兵衛@鈴木幸一は渚音楽祭のプロデューサーの一人でもあり、今回のツアーキャンセルについてもその判断の流れの中で密接なやり取りがありました。ーーー
僕としては責任者の一人として、今回のSHING02のツアーキャンセルは残念です。が同時に、ストップロッカショへの関わり以来の年月での彼なりの考察と判断が凝縮したこの判断を、尊重すべきだと受け止めています。
彼のブログでの表明では、
「これまでやってきたことを踏まえて「何か提供できる情報はないか」と過去の文献を漁り、リアルタイムの情報を元に交信を続けています。また、必要だと感じる情報をまとめたレポート「僕と核2011」を制作しています。」
「自分にできることは、論争に参加することではなく、健康を守るための知識を広めることが最優先だと思っています。」
と、ヒップホップという“言葉”と向き合うジャンルでも極北と言って良い論理性を持つ彼ならではの探求心あふれるメッセージを発しています。
また、「このまま日常に戻って容認してしまうような、これまで起きてきたことを繰り返してはならない、と痛感しています。
より希望を持てる未来をつくるためには、今、自分が立っている土に変革の種を植えることが大事になります。」
「どんなに苦しくても、真実のみが人を苦しみから解放すると同時に、人々が何よりも真実を求めることが大切だと思っています。」
と、今後と未来に向けての切実な決意を表明し、今回の彼のキャンセルが単なる事象からの逃避でなく、彼が私たちみんなの未来のために真摯に考えた末の結論であった事を納得させてくれています。
彼のホームページ「僕と核」は、放射能が僕たちのまわりで当たり前となってしまった今、広く見渡してなおその価値の高い必読のレポートだと言えるでしょう。
これからのSHING02の表現にこそ、注目です。
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