Natural High!が今年で10年目を迎える。私の10年は、大人が10才年を重ねただけだが、我が子は長男が10才が20才に、次男は3才が13才になったわけで、その間に身長は抜かされ、ほとんどなんでも自分で出来るようになった成長の10年だ。
毎年Natural High!当日運営のために、大量の備品を車に積み込んで会場に行くのだが、まだ幼い子どもたちは同行させるしかなかった。仕事で気を張って責任をもって運営しなければならない時にも、気持ちが分散されて、それはそれは大変だったものだ。
そんな気持ちとは裏腹に、当時都会で暮らしていた子どもたちにとっては楽しい数日だった。道志の森キャンプ場での1番の楽しみは、水遊びができる池のようなプール。道志の山から流れてくるきれいな川の水が張ってあるプールだ。キャンプ場主の池谷さんファミリーが、Natural High!前に掃除をしておいてくださる。
到着すると、子どもたちはすぐ、プールにカエルの卵があるかどうか？をチェックをしにいく。卵がある年もあれば、ない年もあった。私たちが荷物を下ろし終わるまで待ちきれず、もう彼らは水遊びを始めたものだ。年によっては、まだまだ寒く水が冷たい時もあったのだが、そんな事はお構いなしにプールに飛び込んだ。だから、そうでなくても5泊ほどの長い現場泊で荷物が満載にも関わらず、毎回水着と、すぐに濡らされてしまうために着替えの服をたくさん持っていった。もう懐かしい思い出となりつつある。
・・子どもたちの目にうつっているのは、今だ。
瞳にうつるのも、心にうつるのも、今、その瞬間瞬間である。思春期にもなると・・、特に所謂大人たちというのは、過去と未来の自分のことを心配して生きている。自分がやってきたこと、自分がやっていることの社会的な評価、昔傷ついたこと、最近の不安、未来への希望と山盛りの不安。そういうことを抱えているのが＜自分＞という存在であると信じきって生きている。幼い子どもたちというのは、ただここに「ある」だけだ。周りからの目線や起こってもいない未来に戸惑うことはない。過去にも未来にも、がんじがらめになることがない。だから、目の前のことと真っ直ぐに向き合って、今という瞬間に呼応して、笑ったり泣いたりする。そう、子どもたちはNatural High!なのだ。
・・自然の中に身をおいて、限られた道具を使って過ごし、自然の中テントで眠るということは、そういう子どもたちのような、今と呼応しあう体験だと思う。
目の前の焚き火の暖かさ、危なっかしさ、揺らめく炎の動きに、自分を全部持っていかれる。川のせせらぎ、足をつけたときの水の冷たさ、その勇ましさと清らかさ。星の美しさ、息が白くなる寒さ。その中で、家族や仲間と一緒に身をよせあって眠る。みんなの笑顔と笑い声が自然とハモる瞬間。テントに雨がポツンポツンと当たる音は、「今よ、今よ。」とささやいているようで、私は大好きだ。
自然はいつもそのまんまでそこにある。すばらしいし、危険なこともある。
その全てに注意を払いながら、自然と過ごす一瞬一瞬は、新鮮な時間だ。
新緑の美しい道志の森の中で、アーティストさんたちも、きれいな空気を思いっきり吸い込んで歌い、活き活きとしている。アウトドアメーカーさんも年に一度の運動会みたいな気持ちで笑顔が溢れ、マーケットの出店者さんたちもキャンプをして、自然の中でのお客さんとの出会いを楽しむ。
・・そんなNatural High!が今年で10年。あなたも、自然の中で＜今のあなた＞に出会ってNatural High!になりませんか？
みなさんがそんなかけがえのない時間を過ごせるように、私も含め、スタッフ一同、10年目のNatural High!、道志の森でお待ちしております！是非お越しくださいね！
〜〜（最後になりましたが）10周年を迎えるまでに、本当にたくさんの来場者の方々と、スタッフの皆さんに支えていただきました。心より感謝申し上げます。〜〜〜
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