ー 昨年のHi!LIFE八ヶ岳にはオオヤユウスケで出てもらいましたが、今年はPolarisでの出演、ありがとうございます。全国ツアーもあって、新しいアルバムも出て、いろいろ変化していると思いますが、最近はどうですか?
オオヤユウスケ(以下オオヤ) bud musicに移籍してから、ライブをかなり頻繁にやるようになりました。 環境がガラッと変わり、バンドとしてしっかり再起動してますね。
ー その変化は、bud musicにおしりを叩いてもらって生まれたものですか?それとも自分たちがやりたかった?
オオヤ 両方ですね。とにかくタイミングが良かった。 バンド自体が変化を望んでいて、でもどう変化すればいいか自分たちでは分からなかった。移籍して、ライブを重ねて、バンドが動いて…って、やっぱりおしりを叩いてもらってますね(笑)。
柏原譲(以下柏原) こうやってキャリアを重ねた今、あらためての若い頃みたいにライブの本数を増やせているのが、ありがたい。あらためてライブを重ねていって、確実にバンドとしての完成度が上がってきています。
オオヤ この前、ツアーで全国を回ったんだけど、10年以上ライブをしていなかった地域もあって。それでも待ってくれているお客さんがいっぱいいて、うれしかったですね。
柏原 結成してから18年も経っているから、見守っていてくれている人たちがたくさんいる。彼らにあらためて何か返していきたい気持ちがね。
オオヤ 放ったらかしにしていた時間が長かったかなぁと(笑)。
柏原 ツアーでは、各地でお世話になった方とじっくり話す機会がありました。今まではレコード会社やイベンターさんにおんぶにだっこで、各地を次々に移動していたので新鮮でした。
オオヤ 今はイベントの主催者さんやお客さんと話して、僕らの音楽をどう思っているか実際に聞ける。今回のアルバムも、誰に向けて作っているのか、顔が浮かぶくらい明確だから、モチベーションになりました。新しいアルバム「天体」に、Polarisらしい曲だけじゃなく、ライブで楽しめるような曲もあるのは、そういうわけだと思います。
アルバム「天体」は、ジャンルにとらわれないカラフルな作品
ーいろいろ経験して乗り越えてきたPolarisのよさが出ていると感じました。僕の解釈で言えば「天体」とはトータリティかな、と。
オオヤ あぁ、まさしく。今回は、ジャンルにとらわれないカラフルなアルバムにしたいと思っていました。今とはバンドの状況も自分たちの年齢も違いますが「Family」や「Union」を出した2003~5年ぐらいと似ているんです。ライブをかなりやっていたし、それぞれの曲のジャンルは違うけど、バンドではちゃんとPolarisの音になる感覚。無理矢理自分たちらしい曲を作らなくてもよいというか。
ーバラエティの中にPolarisらしさがある。だから「天体」というタイトルはすごくうまいと思いました。
オオヤ 宇宙空間にある、あらゆるものの総称ですからね。
柏原 集合体だね。
ーHi!LIFE八ヶ岳では「天体」からの曲もやってもらえるんですか?
オオヤ 新しい曲はまだライブではやってなくて、どうやってやればいいんだろうって曲もあります(笑)。
柏原 でも、やっちゃったらいいよね。
オオヤ そうですね。活動が長いので曲がたくさんあるけど、やっぱり新しい曲はやりたい。昔の曲が求められているなぁと思う反面、新しい曲も喜んでもらえているので。お客さんだって、少しずつ世代交代していますし。
Hi!LIFE八ヶ岳には、数日前から滞在して出演したい!?
ーHi!LIFE八ヶ岳は、環境そのものが、音楽と響くフェスにしたいと思っています。八ヶ岳、富士山、南アルプス、秩父連峰に囲まれている会場で、こんなに景色のいい場所でやれるフェスはそうそうないです。
オオヤ そう八ヶ岳のその感じは、なかなか言葉では伝わらないんですよねあの360度の景色と環境は。でも僕は去年行ったのでよく分かるんです。今回も出演するROVOの勝井さんなんか数日前から滞在して、それから出演したいって(笑)それぐらい素晴らしい地域だって。
柏原 じゃあ勝井さん、一週間前乗りで設営から(笑)
オオヤ 東京から近いですからね。車なら2時間で着いちゃう。
ーいや本当に、勝井さん早めに来るかもって言ってもらっていて、嬉しいんです。坂本美雨さんも、サポートもしてもらう山梨のミュージシャン田辺玄さんのところでリハーサルしてから来るかも、って言ってます。地元で出演する太鼓のクマちゃんは本業が「チェチェメニ」って人気のパン屋で、そこに泊まって参加する出演者が去年もいました。
オオヤ そう、僕も八ヶ岳の「先生」って言われている人の家に泊まりに行くと、自動的に庭仕事の手伝いさせられたりして。こないだも「オオヤくんユンボに乗れる?って言われて(笑)ちょっと教えるからこの辺きれいにしといて」って。
柏原 いいなー、ユンボって小型のパワーショベルだよね、乗ってみたいなー。
オオヤ いやー楽しかったんですよ(笑)。
ー地域の人たちとお客さんやアーティストが仲良くなって、泊まらせてもらうような交流や、森とか畑とか地域でのイベントや自然体験そのもの、田舎暮らしそのものの入口になっていくようなフェスになれたら理想です。どうぞよろしくお願いします。
オオヤ これからは、いろんな場所でライブしようと計画しています。特にライブハウスだと来れない家族連れの方にも見てもらえるように、いろいろ考えてますよ。
柏原 音も普段のリハーサルだって僕たちそんなに大きな音じゃないし、カフェで出せる音量で伝わるPolarisの気持ち良さってあるんですよ。
オオヤ それは、Hi!LIFE八ヶ岳のステージにも言えることかもしれない。カフェも含めてライブハウスやフェスの爆音とは違う価値、そういうものの伝わる場所を大事にしたいし、秋には壮大なツアーの予定も考えています。
ーオオヤくんのソロでearth garden “夏”にも出てもらうし、いろいろ楽しみですね。まずはHi!LIFE八ヶ岳、よろしくおねがいします!
http://polaris-web.com/
Hi ! LIFE 八ヶ岳 2018
日程:2018年7月21日(土)、22日(日)
場所:山梨県北杜市 サンメドウズ清里
出演
七尾旅人、Polaris、bonobos、なぎら健壱、bird、坂本美雨+haruka nakamura、田我流、森ゆにw田辺玄、シアターブルック、Nabowa、勝井祐二、ブルーズ・ザ・ブッチャー、オマール・ゲンデファル(Afro Begue)、佐藤タイジ(シアターブルック)、Yae&谷崎テトラ、沖野修也、DJ Young-G、DJ 馬ノ骨、DJ マイケルJフォックス、DJ AUTO、VJ mitchel、玉井夕海、辻コースケ、EL CARNAVALOW、サノケン、Comugi、シェルパ斎藤、and more(トークゲストの追加など予定)
前売り券
1日券:5000円、2日券:7000円、ほかキャンプ券など
http://hi-life.jp/