とびっきり幸せな写真でしょう?彼女たちは、今年同性結婚をした。誰がなんと言おうと「結婚した」のだ。二人に聞く、自由でカラフルな愛のカタチの未来予想図。
Love is green, Love is blue, Love is brown, Love is purple
Love is pink, love is white, Love is black, love is yellow
Don’t paint me red, I’m colorful
Chochukmoの『Love ain’t red』という曲の歌詞だ。日本では全く報道されなかったが、2012年香港では、愛国心を養うための教育が、小学校で導入されることへの大規模なデモが起こった。その直後に発表されたこの曲は、事あるごとにボクの頭をグルグルと回る。
人はカラフルだし、愛もカラフルで当たり前じゃないか、と。他人にそんなことを押し付けられてたまるか、と。そんな時、仕事で出会った友人が同性結婚した。
子どもの頃から抱えていた苦しさ
共にピースボートのスタッフである室井 舞花さんと恩田 夏絵さんは、ボクと同じ27歳。二人共、子どもころから心の中で大きな苦しさを抱えていた。
室井さんはセクシャルマイノリティだけど、それを認めたくなかった。初めて女の子を好きになったのは13歳、それからピースボートに乗る18歳までの間ずっと悩み続ける。
死のうと思っていたのは恩田さん。小学校二年生から不登校で、学校に行けない自分はきっと仕事もできないだろうと、15歳の時に「20歳までいろいろやってみて、ダメだったら死のう」と考えた。
そんな二人は、ピースボートの旅に出て、様々な出会いがあり、生きることへのボジティブな思いを徐々に育てていく。二人の出会いは、お互いがスタッフになってからだが、馴れ初めは文字数の関係で省く(笑)
360人が出席した結婚式の動画は3400いいね、550シェア
室井「結婚式は、なるべく多くの人に来てもらうことをコンセプトにしていて。たくさんの人が同性カップルの結婚式に参加をしたっていう事実を作りたかった。人に表明することで、自分にも周りの人にも変化が起こせる。結婚はできないじゃなくて、したければすればいい。それを見せていかなきゃ変わんないだろう、と。もはや社会運動だよね。」
更に式の準備で、思わぬ発見もあった。自分たちが関わったことのない場所でも、同性カップルを普通に受け入れてくれる人が意外と多いということ。式場のスタッフも、ドレスデザイナーもとても好意的だった。
そして、仲間と作った手作りの結婚式は、出席者は360人、facebookにアップされた動画は3400いいね、550シェアという驚異的な数字をたたき出している。
たくさんの人に認めてもらえたことが強さにもなる
恩田「家借りるときは友人同士って言うしかないし、配偶者控除もない。万が一どっちかが死んじゃった時に、私たちの関係の証明は一切ないから、もしかしたら全てがなかったことになっちゃうんじゃないかって不安もあって。でも、たくさんの人に認知してもらえたし、改めて同性愛って認められて当たり前なんだって思えた。」
こうやって、堂々と結婚式をあげることが、きっと誰かにとっての心に支えになっている。
私たちU-30が考える未来予想図はカラフルだ。人も、愛も、カラフルなんだ。
NGOピースボートで同僚として出会い、仲の良い友人関係を経て交際。2013年6月に東京都庁で友人350人を招いて『新郎のいないウェディングパーティー』を開き、現在新婚1年目!