人や地球にやさしい商品の購入・発見ができるショッピングモール『SoooooS.(スース)』との連動企画第四弾は、収益や事業のプロセスの一部を「女性支援」に活用することを目的とした、アクセサリーブランド『Peace Pearl』代表の青木梓さんへのインタビュー。
気づいたらここまで来ていたと語る青木さんは、肩肘張らずゆっくりとプロジェクトを進めながら、その輪を広げている。そんな自然なスタンスが、女性に支持される秘訣なのかもしれない。
青木「社会貢献に興味をもったのは大学生の頃。貧困の現実とそのサポートに奮闘する方々を見て、強い衝撃を受けたんです。『私も社会を良くしていくような仕事をしたい』と、大学院に進学し、学びを深めることにしました。卒業時には、暮らしの中から社会問題の解決につながっていくような場や、商品を作っていきたいと考えるようになり、就職して、CSRや環境対策の部門で仕事をしました。
でも、もっと自分自身で社会問題にコミットするような仕事をしたいという思いが、ふつふつと沸き上がってきて。就職した会社で数年経験を積んだ後、このプロジェクトを立ち上げました。始めるにあたっては、大学院で一緒の学んだ友人たちと相談し、共通の問題意識である『女性の継続的な支援及びエンパワメント』をテーマにしました。今でも、友人たちにアドバイスをもらいながら、このプロジェクトを進めています。」
そんな矢先、東日本大震災が起きた。ちょうどその頃、子どもを持つことを考え始めたタイミングでもあり、震災直後に子どもを抱えて避難してきたお母さんたちがとても心配だったという。女性としても大変さを想像できるし、何かしたいという思いに駆られたそうだ。
福島のお母さんと一緒に
青木「今、メインで行なっているのは『ふくしまのお母さんへ笑顔を届けるプロジェクト』です。全国各地の福島のお母さんに笑顔になってもらおうということで、アクセサリー作りのワークショップを無料で行なっています。はじめは、関東へ避難している方を対象にしていましたが、参加者のお母さんからの提案で、今では福島県内の郡山市や、福島市などでもワークショップを開催しています。
福島での開催にあたっては、地元の団体などにコーディネートしてもらうんですが、その団体によって、さらにそのメンバー一人一人よって、放射能に対する考え方なんかも違います。放射能が心配だけど、ここで頑張りたいと涙ながらに語りだすような方もいれば、そういう話は置いておいて、、、となる方もいる。でも、実はすごく気になっていて、終わった後にいろいろな話をしてくれる方もいます。『福島のお母さん』なんて人はいなくて、考え方は様々なんです。」
放射能に関しては非常に難しい問題であり、考え方の違いから軋轢が生まれることもある。アクセサリー作りをしながらおしゃべりする時間は、お互いのことを理解し、良いコミュニティを作っていくためにも一役買っている。
シンプルで長く使えるパールアクセサリー
アクセサリーは、青木さんが一つ一つ手作りし、売上の一部を福島でのワークショップのような活動費用に充てる仕組みになっている。普段の生活の中で、普通の主婦が気軽に買えて長く使えるようなものにしたいとの思いから、価格は抑えたシンプルなデザインが多い。ネックレス・ピアスセットや、干支にちなんだストラップも人気。
青木「『私が支援したい』という私ありきのプロジェクトではなく、当事者の方がどうしたいのかを中心に考えています。例えば、ワークショップの終わりに書いてもらうアンケートに感想欄を設けて、それをブログにアップしたらどうかと考えていたんですが、気持ちを書く作業があると考え過ぎちゃう人もいるし、それが重くなると参加もしにくくなるというお母さんの意見もあり、丸をつけるだけの簡単なアンケートにしました。私だけでは見えないことが、当事者の方と一緒にやっていくと見えてきます。」
アクセサリーを通じて、女性が女性を支援する自然な仕組みづくりは、わかりやすいからこそ、メッセージ性も強い。次の展開として、障害を持つ方が通う作業所との共同プロジェクトも思案中とのこと。
クリスマスにお正月と、おめでたいことが続く年末年始。プレゼントやご褒美に、女性支援につながるアクセサリー「Peace Pearl」はいかが?
http://sooooos.com/shop/peacepearl/index
SoooooS.は”ソ-シャルプロダクツ”に特化した購入・発見サイト
「ソ-シャルプロダクツ」はオーガニックやフェアトレード、地域・伝統、エコ、寄付つきなど、人や地球にやさしい商品・サービスのことを言い、SoooooS.はソーシャルプロダクツを通じてより良い社会づくりを目指します。
例えば、オ-ガニック商品を選ぶことで、そうではない商品よりも環境への負荷を低減したり、フェアトレ-ドの商品を購入することで、途上国の生産者の生活の向上に貢献したりすることができます。