先日訪れたマーケットでは、新じゃがやラディッシュ、グリーンピース、そら豆といった春のお野菜が並び始めました。寒い冬をじっと耐え、春の日射しで大地が暖まると、すくすくと音を立てながら力強く空へ向かって芽を吹くお野菜。今回はそんな春野菜のひとつ、アスパラガスを使ったお料理をご紹介します。みずみずしく大地のミネラルがぎゅっと詰まったアスパラ。まさに春を告げる食材です。
アスパラは太さが均一で、穂先はピンとし、しっかりしまっているものがおすすめです。
痛みやすく、時間が経つと筋っぽくなってしまうため、なるべく早めに頂きましょう。また、上に伸びる性質を持っているため、横にすると穂先が起き上がろうとしてエネルギーを消費し、鮮度が落ちてしまいます。すぐに食べない時は、アスパラガスを立てた状態で保存します。
そんなアスパラガスを、春にぴったりな蒸し煮にしていただきます。
スーパーフードとしても注目の高い、“キヌア”と合わせ、シンプルにレモンとオリーブオイル、天然塩で味付けをします。キヌアのプチプチや野菜のしゃきしゃき、アボカドのとろん、ナッツのカリカリ。いろんな食感が楽しい、春のホットサラダに仕上げました。
春アスパラとキヌアのホットサラダ
材料(2〜3人分・ビーガン対応)
キヌア 半カップ:約90g
(キヌア用)
水:120〜140cc
塩:ひとつまみ
アスパラガス:6本
芽キャベツ:6個
新たまねぎ(普通のたまねぎや紫たまねぎでも可):小1/3〜1/2個
アボカド:1個
ハーブ(パクチーまたはイタリアンパセリ等):お好みで
ナッツ(アーモンド、カシューナッツ等):お好みで
A 調味料
絞ったレモン果汁:大さじ1
EXバージンオリーブオイル:大さじ2
天然塩:小さじ1/2
ブラックペッパー:お好みで
作り方
1) アスパラは、手で根元を折り曲げ、堅い部分と柔らかい部分の間を折るか、根元1cmのところを切り落とす。さらに、ピーラー等で根元5cmほどの皮を剥いておく。たまねぎはみじん切り、アボカドはさいの目に切りにし変色防止のためレモンを絞っておく。ハーブは荒みじんにし、ナッツは香ばしくトーストしておく。
2)キヌアは目の細かいザルや茶こしを使って2〜3回洗う。分量の水を沸かした鍋にキヌア、塩を入れ、沸騰したら極弱火で10分炊く。火を止め、ふたをして10分ほど蒸らす。
3)キヌアを調理している間に、アスパラ・芽キャベツをそれぞれ、色よく”蒸し煮”する。粗熱が取れたらアスパラは斜めの小口切りに、芽キャベツは半分に切る。
4)ボウルに、1)の炊いたキヌア、アボカド以外の野菜・ナッツ、を入れ、Aの調味料を入れよく混ぜる。
5)最後にアボカドを加え、さっと和えれば完成!
*キヌアは白いヒゲのようなものが出てきていれば炊きあがりのサインです。
*野菜の量に前後があれば、4)で味見をし、塩気が足りなければ塩を追加し、味を調えて下さい。
Points
野菜は蒸し煮にしてみましょう!少しの水と天然塩を加え、沸騰したら野菜を入れてふたをして弱火で蒸します。野菜が持っている水分を引き出し、色鮮やかに仕上げ、栄養価の流出も最小限に抑えられます。無水鍋であれば大さじ1程度、ふたのきっちりしまる鍋やフライパンであれば水を少々多めに入れて蒸してみてください。
アレンジ方法
・芽キャベツはブロッコリーやカリフラワーでも代用できます。グリーンピースやスナップエンドウ、そら豆を入れるのもおすすめです。
・生たまねぎが苦手な方やお子様には、たまねぎを炒めるか、キヌアと一緒に炊いて火を通してください。
・小さじ1程度の粒マスタードを入れても◎
他にも、ささっとできる簡単なレシピ2品をご紹介いたします。
ひとつ目は、「アスパラガスのミモザ」。
作り方はいたって簡単。下処理(根元を折って、皮を剥く)をしたアスパラガスを色よく蒸し、器に並べ、ドレッシング(EXバージンオリーブオイル大1、絞ったレモン果汁あるいは白ワインビネガー大1、粒マスタード小1、天然塩、ブラックペッパー少々、お好みでメープルシロップ小1を混ぜる)をかけるだけ。今回は、仕上げに擦ったレモンピールをミモザに見立て、春を表現してみました。
そしてもうひとつは、「アスパラガスのリボン」。
この春のみずみずしいアスパラを生で味わいます。下処理をしたアスパラをまな板の上に置き、ピーラーでリボン状にスライスし、絞ったレモン果汁、オリーブオイル、天然塩、ブラックペッパー、お好みで胡桃と軽く和えたら完成。パルミジャーノレッジャーノをトッピングすればぜいたくな前菜に早変わりします。火を入れた調理をしたい場合は、さっと湯通ししても大丈夫。その日の気分や気温に応じてチョイスしてみてくださいね。
おいしい天然塩と良質なオイル、絞り立てのレモン果汁と挽きたてのブラックペッパーがあれば、それだけで本当に美味しく、どんなお野菜にもマッチしてくれます。
Simple is the best.
今日もいのちに感謝して。
いただきます。
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