「死ぬまでにアナタがやりたい事は何？」そう質問されたら、あなたはなんて答えるでしょうか？そして、その質問を投げかけられたことで、何を考えるでしょうか？

先日私は＜アースデイ東京2015＞というイベントで、【BEFORE I DIE…】という企画をやらせて頂きました。大きな黒板に

”Before I die I want to＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿.”＜私は死ぬ前に〜したい＞

と英語でたくさんステンシルされていて（仲間と必死で手作業で作ったのですが）、その空欄の部分に来場者が自由にチョークで文字を書き込むという企画です。どの位反響があるのか少々不安でしたが、結果、黒板はたくさんの人の夢で埋め尽くされ、黒板がチョークの文字で一杯になっては消すの繰り返しで、子どもから大人まで、また外国の人にもたくさん参加いただき、笑顔が溢れるハッピーな企画として大成功に終わりました。

「世界中の水族館を旅をしたい。」
「オーロラを見たい。」
「世界一周したい。」
「母親になりたい。」「子どもがほしい。」
「ギターで有名になる。」
「世界を笑顔で一杯にしたい。」
子どもたちは、「動物とお話しがしてみたい。」「ポケモンに会いたい。」

家族とのこと、恋人とのこと、夢のこと、優しく愛情が溢れる書き込みばかりで、一日目終了後には、誰かが黒板に大きなハートマークを書いてくれたのが、この企画の印象そのものだったと思います。

実はこの企画は自分で考えたものではなく、ニューオリンズに住む、キャンディ・チャンさんという女性のもの。彼女のスピーチをこのTEDという番組の動画で見て、日本でもやったらおもしろいな〜と思ったのが始まりでした。

調べてみたら、彼女はこの黒板の企画を誰でもやれるように、下記のサイトを作り紹介していて、日本でも数件開催した報告を見付け、（当時）富山駅で常設されていた方を見付け相談させて頂きました。

このキャンディ・チャンさんのスピーチを見終わって思い出したのは、自分の本棚に入っている、ひすいこうたろうさんの本で、『あした死ぬかもよ？〜人生最後の日に笑って死ねる27の質問〜』のことでした。ベストセラーになった本なので、ご存じの方も多いかと思いますが、その本の帯には「あした死ぬとしたら、あなたは何をしますか？」と書かれています。また、この本の後に発行された本で『NOTEBOOK TO Re BORN〜あした死んでも後悔しないためのノート〜』もあります。私の目の前のパソコンで流れる彼女のスピーチと、目の前にある本の背表紙が、国を超えて私の目の前でリンクした瞬間でした。

この【BEFORE I DIE…】の企画は、黒板に文字を書いた人だけが参加者ではありません。今回開催してみて感じたのは、どちらかと言うと、言葉にはならないけれども、それを見て心の中で「自分だったら、死ぬ前に何をやりたいだろう？」と考える人にとって、より意義深いと思いました。

ひすいさんの本には、こう書いてあります。

〜「究極の不幸」って何だと思いますか？
それは・・・。死が間近に迫ったときに、自分の人生に後悔することです。〜

当然ですが、死ぬときには、私たちは何も持っていくことなど出来ません。物もお金も肩書きも。アメリカで90歳以上のご老人にとったアンケートでは90％の人が「もっと冒険しておけばよかった。」と言ったそうです。

本の中には、突然その1ページだけ黒地で白抜きの大きな文字で、

「はい。あなたはたったいま死にました。」

と書いたページがあります。「死」のゴールを意識することは、「生」を完全燃焼させるための最高の「スイッチ」だと、ひすいさんは書いています。

・・これは内緒だったのですが、考えつづけて、実は私自身は、結局黒板に何も書けなかったのです（苦笑）。どこかに行ってみたいというような夢はもちろんありますが、私にとってのやりたい事は、何か一つを目標にするような事ではなく、毎日自分らしく【わたし】という係を精一杯やり切ることだからです。春にタンポポが咲いて、知らぬ間に枯れてどこかになくなっていくように、人の人生も、それが熊であろうと、ライオンであろうと、大統領であろうと、いつかは死んでいくのは同じですから。また、ぽっと出たこの命、ぽっと出たと言う意味でも植物も人も、みんながみんな同じで仲間な訳ですから、他でもない【わたし】として気負うことなく、それこそタンポポを手本に、その人らしく自由に発揮されるのが1番効率がいいと感じて生きています。

・・最後の言葉として、ひすいさんの本から引用させていただきます。

あなたが生まれたとき、
あなたは泣いていて周りのひとたちは笑っていたでしょう。
だから、いつかあなたが死ぬとき、
あなたが笑っていて周りの人たちが泣いている。
そんな人生を送りなさい。
＜ネイティブアメリカンの言葉＞

またこの【BEFORE I DIE…】、どこかでやりたいと思っています。この大きな黒板をみつけたら、是非ご参加くださいね。一人で自分の人生のことを考えると悶々とする時も多いものですが、人が書いた夢を見ることで、とても心温まる時間と変わります。さて、アナタは何を書きますか？

”Before I die I want to＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿.”

※アースデイ東京2015での当日の黒板の様子は、こちらの私がやっているAraucariaのfacebookページでご覧いただけます。https://www.facebook.com/araucariaoffice

[感じるために生きている] 連載記事

〜優しさを届けたい〜『シリアへの手紙』ギフトで、シリアの人たちにあなたのメッセージを届けませんか？
http://www.earth-garden.jp/study/48439/

あなたは、まぁまぁ運がいい。
http://www.earth-garden.jp/goodlife/47802/

刑事ドラマの決めゼリフから考える”正義と悪”の子ども的見解
http://www.earth-garden.jp/goodlife/47329/

アースガーデン、スタートしてから20年を迎えました。私と～地球の箱庭～
http://www.earth-garden.jp/festival/46564/

オリーブ＆ローリエの厳選オイルの石鹸は、スベスベでとろとろの泡立ち。愛され受け継がれる「アレッポの石鹸」
http://www.earth-garden.jp/shop-craft/45046/

日本の夏の『涼』を探そう
http://www.earth-garden.jp/goodlife/44515/

“ふだん”の中にある、小さな季節の移り変わりを感じる一冊「七十二候の見つけかた」
http://www.earth-garden.jp/goodlife/43931/

地球丸ごと生まれ変わるような出来事
http://www.earth-garden.jp/goodlife/43050/

【BEFORE I DIE…】死ぬまでにアナタがやりたい事は？
http://www.earth-garden.jp/goodlife/42423/

祝10周年！自然の中で今のあなたに出会ってNatural High!になる
http://www.earth-garden.jp/festival/41953/

やみつき効果！あなたの自由度が試される！？ねんどの肌ケア「ボディクレイ」
http://www.earth-garden.jp/goodlife/41108/

ディア・ミー [連載：感じるために生きている]
http://www.earth-garden.jp/goodlife/39142/

秋冬のインナー選びの決めては、肌ごこち。竹の繊維でできた「TAKEFU.」
http://www.earth-garden.jp/shop-craft/38920/

暮らしの中でのリメイクとは、一つ一 つのモノを大切に、最後まで愛情をもって接するための工夫
http://www.earth-garden.jp/goodlife/36958/

断捨離は、今の自分と向き合うためのノウハウと旅。
http://www.earth-garden.jp/goodlife/35154/

モロッコ生まれのお肌しっとり＆つやつや粘土、”ガスール”のない人生なんて・・！！
http://www.earth-garden.jp/shop-craft/34764/

オーガニックライフを長く続けるアースガーデンの母が書く
「感じるために生きている」[満月に更新]
http://www.earth-garden.jp/feature/life_for_feel/