日本は早くも30度を超える日が増えているようですね。本格的な梅雨の湿気も伴って、疲れやすくなる時期の到来!さぁ、6月はディップの後半編、「アボカドのディップ(グアカモレ)」をご紹介します。熱帯地域で取れたものは体を冷やす効果があるので、暑い日にもぴったり。さらには火を使わないのも嬉しい一品です。
わたしにとって、アボカドは、メキシコに住んでいた頃の思い出の味。
日本で販売されているアボカドは、9割がメキシコ産のものなんです。
やわらかな緑色をした、ころんと、愛らしい形をした子。(ちょっと見た目はワニみたいだけど)
あぁ、はるばる海を越え、ゆっくり、じっくり、熟成させながら、ここまでやってきてくれたんだなぁ、とメキシコを想うのです。(ちょっとあやしいひとみたいだけど)
トルティヤチップスと一緒に食べたりサンドイッチにしたりしてもおいしいグアカモレを、食べやすいようにシンプルにアレンジしました。現地のお母さん直伝のコツとともにご紹介します。
ところで、日本でも1年を通して手に入るようになったメキシコのアボカド、実は旬は5〜7月とまさにいまが食べ時!「森のバター」と称される通り、脂肪分が多いのが特徴です。この脂肪分は不飽和脂肪酸が主体なので、血液をサラサラにしたり、コレステロールを減らしたりする作用があります。ビタミン類やミネラルが豊富で食物繊維も多く、高エネルギーなので、夏バテ予防にも最適。
アボカドの選び方や食べごろの見分け方を簡単にご紹介しておきましょう。
◎:形が綺麗で皮にハリとツヤがあること
◎:ヘタと皮の間に隙間がないこと
×:皮が真っ黒でシワがありすぎる(熟れすぎの可能性がある)
×:ヘタが取れていて、その部分が黒くなっている(果肉が変色している可能性がある)
皮が緑色のものはまだ未熟なので、20度前後の場所で追熟させます。ただし27度以上になると変色してしまいますので気をつけてくださいね。皮が黒みがかり、握ったときにやや弾力を感じれば食べ頃です。熟したアボカドは袋に入れて、冷蔵庫へ入れれば数日保存できます。半分だけ残す場合は、種付きのまま切り口にレモン果汁やライム果汁をかけて、ラップでぴっちりと包むと黒ずみを最小限に抑えられます。
さて、メキシコのお母さんが教えてくれた調理法には、アボカドの緑を綺麗に“魅せる”秘密がありました。それは、あえて、しっかりとアボカドをすり潰すこと。そうすれば、鮮やかな緑の綺麗なグアカモレを作ることができます。現地では石のすり鉢で作りますが、日本のすり鉢やマッシャー、ハンドブレンダーでもできます。しっかり、滑らかにさせることがポイントです。
アボカドのディップ(グアカモレ)
材料(2人分)
熟れたアボカド 1個
玉ねぎ 1/6〜1/4個
ライム果汁 1/2個分(レモンでも可・大さじ1前後)
天然塩 小さじ1/3前後
トマト お好みで
パクチー お好みで
作り方
1) 玉ねぎはみじん切りにし、アボカドは真ん中の種にそって半分に切り種を取り出し、潰しやすいサイズに切っておく。
2) アボカドをすり鉢やマッシャー、ハンドブレンダーなどでペースト状になるまでつぶす。天然塩、ライム果汁を入れてよく混ぜる。
3) 玉ねぎ、お好みで角切りにしたトマト、みじん切りにしたパクチーを加えて和える。味を見て、塩気が足りなければ塩を加える。
4) 器に盛り、みじんにした玉ねぎやトマト、パクチーを飾る。
*生たまねぎの辛みが苦手な方やお子様には、なくても十分アボカドの滑らかさを堪能できます。あるいは軽く火を通してもOK。
*辛いのがお好みの方は、みじんにした唐辛子をアボカドを入れる前にすり鉢ですり潰してください。
*トマトを入れる場合は、種を取り除くと水っぽくなりません。
*アボカドや野菜の量によって、塩の適量が変わってくるので、味を見ながら調整して下さい。
アレンジ方法
そのまま食べてもおいしいグアカモレを、ここではリボンのショートパスタを使い、冷製のサラダパスタにアレンジ。ボウルに、グアカモレ1人前、EXバージンオリーブオイル大さじ1、塩胡椒少々を混ぜ合わせておきます。ショートパスタ(60g)を気持ち長めに茹でて冷水でしめ、しっかりと水気を切り取り、ボウルに入れよく絡ませたら、味を見て塩気が足りなければ塩を加え、お好みでパルミジャーノレッジャーノをふりかけたら完成です。パスタの他、素麺や蕎麦とも意外に合います。その時は塩の代わりに少量の醤油を垂らすのがオススメです。
2回に渡ってご紹介した中東、メキシコのディップ、いかがでしたか?
それぞれの国の特徴が出ていて、とってもユニークですよね。
メキシコ人たちは、色を楽しみ、身につけ、味わうことが、本当に得意だなぁと思います。
それぞれ違って、みんないい。
今日もいのちに感謝して。
いただきます。
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