立秋を過ぎ、暦の上の残暑とは名ばかり、強い日差しが照りつける8月。そんな時は冷たくてのど越しの良いスープで涼を取り、暑さを乗り切りたいですね。 日本と同様、40℃を超える日もあるスペインのアンダルシア地方では、トマト、パプリカ、キュウリなどの夏野菜とパンで作るガスパチョという冷たいスープが好まれます。まさに独自の納涼文化が育んだ知恵。今回はそんなガスパチョからヒントを得たお料理をご紹介します。そして今回は新チャレンジ!インスタグラム(http://instagram.com/bananakitchen/)で料理の工程動画を公開予定ですのでぜひそちらもご覧になってください。
夏を代表するトマトは見た目にも鮮やかで、酸味、効能、どれをとってもこの時期大活躍の食材。今回は、さらにみずみずしい旬の桃と合わせ、暑い夏にぴったりなレシピにしてみました。ガスパチョかな?と思って食べると、「わー!」と驚きの声を上げ、そのフルーティーでまろやかな風味のトリコになること間違いなしの一品です。トマトと桃が美味しいこの時期にぜひ作ってみてください。
ローストトマトと桃の冷製スープ
材料(3〜4人分)
トマト:大3個〜中5個(計600g前後)
桃:1個〜小さめ2個(計300g前後)
Aニンニク:1/2片(すりおろす)
Aレモン果汁:大さじ1
Aビネガー:大さじ1と1/2(白ワインビネガー、りんご酢、シェリービネガーなどお好みで)
Aオリーブオイル:大さじ1/2〜1
A天然塩:小1/2
A胡椒(できれば白): 適宜
お好みのトッピング(トマト、玉ねぎ、きゅうり、胡椒など)
作り方
1) 耐熱容器にトマト、桃を丸ごと並べ、魚焼きグリルやトースターに入れる(高さが足りなければ半分に切る)。中火で皮に焦げ目がつくまで約10分焼く(途中焦げ目が付いたら面を変える)。
2) 粗熱が取れたらトマトと桃の皮をむき、桃は種を取り除く。適当な大きさに切ったトマトと桃をミキサーに入れ、なめらかになるまで撹拌する。Aの材料を加えて再度ミキサーにかける。
3) ザルでこし、塩で味をととのえる。粗熱が取れたら器に注ぎ、食べる直前まで冷蔵庫で冷やす。
4) 仕上げに、お好みでみじん切りにしたトマトや玉ねぎ、キュウリを浮かべ、オリーブオイル少々(分量外)を回しかける。
• トマトはミニトマトなどでもお好みのものを組み合わせてもOK。丸ごと焼いた方が皮に剥きやすくてオススメです。また、2)では素材を水っぽくさせないため、氷水につけていません。火傷にくれぐれもご注意ください。
• 最後にザルでこすので、厳密に皮をむかなくても大丈夫!黒こげになった部分だけは取り除いてくださいね。(そして、こして残った種や皮もおいしいと思うのはわたしだけでしょうか^^;)
今回は、あえて生ではなく素材に火を入れ、体を冷やす作用を緩和させています。軽く火を通すだけでもトマトの酸味や青っぽさがまろやかになり、自然で穏やかなうまみが出てきます。また、桃は焼くと糖度が増し、実もとろんとジューシーに。焼けた後に部屋に広がる桃の香りがたまりません。
アレンジとして、炊いたキヌアとジェノベーゼを和えた具を先に器に沈め、スープを注ぎ入れ、食べながら味に変化を持たせるのもおすすめです(具は豆やパン、パスタなどを入れても)。さらに、器に渡したクラッカーの上に、みじん切りにしたトマトと玉ねぎを軽く塩を振って和えたものを乗せれば一層華やかな印象に。
味にも見た目にも、元気に残暑を乗り切れる夏の冷たいスープ。トマトとビネガーのさわやかな酸味と桃の風味がふわっと口に広がり、思わず笑顔になる一品になりました。疲れた心と体をやさしく癒し、夏を愉しませてくれるはずです。
今日もいのちに感謝して。
いただきます。
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