9月に入り、すっかり肌寒くなってきましたね。ロンドンはすでに10度ほどにまで気温が下がり、冬の気配さえ感じられます。さて、そんな肌寒くなってくるころに恋しくなってくる食べ物のひとつ、粉物。今回は蕎麦粉100%で作るクレープをご紹介します。
蕎麦粉はグルテンフリーへの注目が高い欧州でも比較的手に入りやすく馴染みのある食材です。フランスブルターニュ地方の郷土料理でもあるガレットをアレンジした一品をご紹介します。プレーンの生地と、野菜を練り込んだ生地。好みの具材をたくさん用意して、蕎麦粉のガレットで包んで食べればみんなでわいわい楽しく食べられます。夜に生地を仕込んでおけば、翌朝は生地を焼き、具材は残った物を包めば出来上がり。週末のブランチにもぴったりの一品です。
蕎麦粉のガレット
材料
・そば粉 50g
・冷水 200ml(うち100mlは牛乳や豆乳等でも可)
・卵 半個
・塩ひとつまみ
・そば粉 55g
・ほうれん草のピュレ30g(茹でて絞ったほうれん草をミキサーで撹拌させたもの)
・冷水 170ml(うち90mlは牛乳や豆乳等でも可)
・卵 半個
・塩ひとつまみ
・そば粉 55g
・ビーツのピュレ 30g(茹でたビーツをミキサーで撹拌させたもの)
・冷水 170ml(うち90mlは牛乳や豆乳等でも可)
・卵 半個
・塩ひとつまみ
作り方
1) 基本の生地:ボウルにそば粉、塩を入れ、冷水を少しずつ加えて練る。粉っぽさがなくなったら残りの水、溶き卵を加えて泡立て器でよく混ぜる。ラップをして2時間〜一晩休ませる。
ほうれん草/ビーツの生地:上記の生地にピュレを足し、泡立て器でさらに混ぜる。
2) 好みの具材を用意する。(具材例の参考は後述)
3) フライパンを熱してオイル少々(分量外)をひき、キッチンペーパーでなじませる。1)の生地をお玉1杯分弱流し入れて、フライパンを手早く回しながら薄く広げ、中火で焼く。
4) 表面が乾き、皮の縁がカリッとしてきたら別皿に置く。
5) 4)の生地と2)で準備した具を好みで盛り合わせる。
* 生地は作り置きして、再度フライパンで温め直しても大丈夫。
* 生地の伸びをよくするため、最低2時間は寝かせましょう。
* 最後にお皿の上で海塩を少々振り、おとなはブラックペッパーを挽くのがおすすめです。
具材を別で用意してみんなで手巻き寿司みたいに好みのものを作るのも楽しいひとときです。今回は秋の食材をメインにした具材を用意してみました。
洋梨とブルーチーズ、ルッコラとヘーゼルナッツ(写真左上)
ルッコラ、1cm幅にスライスした洋梨、ブルーチーズ少々、ローストしたヘーゼルナッツにオリーブオイル、煮詰めたバルサミコ酢を回しかけます。
いろいろキノコのハーブソテー(写真右上)
お好みのきのこ(200g)は石づきや根元を除き、食べやすい大きさに裂く(断面に凹凸があるほうが味がしみ込みやすい)。フライパンにオリーブオイル大さじ2、スライスしたにんにく1かけを弱火にかけ、こんがりと色づき香ばしくなったらきのこを入れ、塩小さじ1/4、乾燥ハーブ少々をふる。強火で、きのこをフライパンに平らに広げて焦げ目をつけながら、時々フライパンをあおり炒める。(あくまでも強火であまりキノコを動かさないなのがポイントです)お好みでパセリやタイムの葉を散らす。
オニオンソテー(写真右下)
玉ねぎを輪切りにし、熱したフライパンにオリーブオイルを引き、輪切りにした玉ねぎを崩さないように乗せ、塩少々を振る。焦げ目がついたら崩さないようにひっくり返し、火を弱め玉ねぎが半透明になるまでじっくりソテーする。
ビーツ、林檎、レンズ豆のレモン和え(写真左下)
いちょう切りにした茹でたビーツ(100g)、いちょう切りにした林檎(1/4個)、茹でたレンズ豆(50g)にオリーブオイル(大さじ1)、レモン汁(大さじ1)、塩少々を加えて和えます。
この他、具材は前日に残ったおかずでも構いません。チーズをとろけさせたい場合は工程の4)でフライパンの上に具材を置き、チーズが溶けるまでしばらく置いてください。
こんがり焼けた生地から漂う香りは、どこか和を思わせます。どの具を組み合わせようかと選ぶ楽しさで、食卓も自然に賑わいます。みなが集う時にぴったりのメニューで、秋を楽しみませんか?
今日もいのちに感謝して。
いただきます。
http://instagram.com/bananakitchen/