「ダライ・ラマ法王」と、PATAGONIAの創業者「イヴォン・シュイナード」、そしてTHE NORTH FACEの創業者「ダグ・トンプキンス」。3人が並ぶフリーペーパー「earth garden」のグラビア、もう見ていただいたでしょうか?「これだけお爺ちゃんばかり並んだグラビアは他では無理!」と自慢?の記事です。
例年の激しいフェスティバルシーズンも一段落したこの11月、印象深い3人のご老人に触れる機会が続きました。いくら言葉をつくすよりも、上の3人の顔が自ずから語るものがあります。長い人生をかけて大きなものと向き合い続けてきた、芯の太い存在感。そろって穏やかな好々爺の体を見せながらも、内に秘めた大きなエネルギーが透けています。
チベット民族の国家的、精神的指導者。そして有名なアウトドアブランド創業者である環境保護活動家。出自も立場も違うけれど、自然という大きな存在に出会うところを出発点に、世界のあり様そのものと深く向かい合い、現実社会で葛藤し、息長く諦めずに理想に向かって歩み続けてきた3人です。
映画「180° SOUTH」の中には、イヴォンとダグの伝説的な旅を追って南米パタゴニアまで旅する若者が登場します。彼はこの2人と出会う旅の中で、自然の甘美な素晴らしさを味わい尽くす一方、その対極と言える工場やダムの環境破壊に行き当たり、考えを深め、その人生はより普遍的な本質へとグランディングし始めます。
そして10月の広島では3人のミュージシャン達が、ダライ・ラマ法王14世と語り合いました。法王の親しみ深く大きな存在感に触れ、それぞれに深め始めた想いが広がっています。その種のいくつかは「ダライ・ラマ法王を迎えて実現させる“平和音楽祭”」へと進んでいくはずです。
3人の写真を見ていると、そのストレートなあり様に何よりも安心します。誤解を恐れずに言うなら、3人の言葉と存在感は、昔からの信頼感あるご老人たちの姿に近いのです。カリスマ性というような無用なイメージはむしろ感じません。だからこそ「本物」「リアル」の本質を僕たちに柔らかく投げかけてくるのです。一方で、厳しくも豊かな大自然、ヒマラヤと南米パタゴニアに根ざし、世界各地にも活動/想いを広げている3人のあり方は、とんでもなくダイナミックでもあります。
この3人の顔に、その年月と活動の広がりが凝縮していると思った時、そこから伝わってくるものはさらに深くなります。彼らに直接間接に触れた時、その魅力的な姿に映して思いました。僕たち自身が彼らに負けない“いい顔”で年を取りたいものだと。
http://www.180south.jp/
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