KEEN、DANNER、POLeR、PENDLETON… アウトドアやキャンプが好きならば必ず知ってるであろうこのブランドはアメリカの同じ街で生まれているのはご存知だろうか。
住みたい街ランキングで全米1位にもなった「ポートランド」がその街だ。
豊かなオレゴンの自然に囲まれ、オーガニックな食材も豊富にあり、様々な個人商店が並ぶポートランドは、雑誌やウェブマガジン、テレビ番組などで特集されることも増えてきたので、知ってる人も多いだろう。
2016年の秋、ポートランドに一週間ほど滞在し、様々な場所を回ってきた。今回はポートランドで感じたことをまとめてみようと思う。
意外な組み合わせが楽しい
ポートランドは、生きていく上でのアイデアの宝庫だ。観葉植物を売っている個人商店に、作家さんの作ったお皿やオーガニックせっけんが売っている。方向性が違う商品であるが、お店の雰囲気にマッチしているので違和感はない。あまり高い値段ではないので買い物のついでにちょっと買っていこうかと思える。
非常に面白かったのは「The ReBuilding Center」だ。建築物を解体するときに、ゴミにするのではなく、リサイクルする。ドア、窓枠、取っ手…、様々なものが集まってくる。非営利団体が母体となり、ボランティアや地域の人々と一緒に運営をしているのもおもしろい。
また、コインランドリーにラウンジがくっついた「Spin Laundry Lounge」も楽しい空間だった。洗濯が終わるまでの時間を、ラウンジスペースでゆったり過ごす。Wi-Fiも飛んでいるし、おいしいビールも飲める。
「生きること」に執着すればいい
ポートランドで過ごした日々を思い返すと、選択肢があることの幸せを感じる。街の至る所で開催される「FARMERS MARKET」には、オーガニックな食材が豊富に並び、スーパーマーケットには様々なクラフトビールが売られていて、全米でもトップクラスの規模を誇る本屋「Powell’s City of Books」では新品と古本が隣同士で並んでいる。
「諦めなければ夢は叶う」って小さい頃からよく言われていたけれど、おとなになった今、そんなに頑張り続けられないよ、と思う。
様々な選択肢があるにも関わらず、一つのことに執着することが正しいとされる世の中には息苦しさすら感じる。これがダメでも、あれがある。選べることで救われる心があるのだ。
どうせ、死ぬまで生きねばならない。それならば、執着するのは「生きること」だけでもいいのではないか、とポートランドで昼間からビールを飲みながら考えた。
※フリーペーパーから掲載の文章なので、文字数制限があり、文章が急速に結論に向います。ご了承ください。。。