渋谷駅構内にある岡本太郎の代表作「明日の神話」に“原画の付け足し”をしたり、広島の空を「ピカッ」っとさせたり、核や原子力の問題や社会問題に関する作品を数多く生み出すアート集団「Chim↑Pom」が10日(土)〜18日(日)まで展覧会を開催。しかも場所は、日本を代表する原爆芸術「原爆の図」がある丸木美術館。さらに10日(土)に行われるオープニングイベントには、小林武史さんが参加し、即興のピアノ音楽で空間を創ります。
Chim↑Pomのエリイさんにインタビューしてきました。
小林武史さんとの出会いってなんだったんですか?
エリイ 「出会いは3年くらい前かな。『ヒロシマの空をピカッとさせる』って作品にすごい共感してくれたんです。小林さんも私も身近にある社会的な問題をテーマにいろいろ活動している部分もあるので。そういうところがお互い繋がって「良いね。何か一緒にやろうよ」って言ってくれた。
しかも、性格が結構合うんだよね。まどろっこしいのが好きじゃないところとか。素直に話すだけでだいたい分かり合える。」
そんな作品と小林さんとの10日のオープニングイベントは、どんなコラボになりそうですか。
エリイ 今しか見れない作品になると思う。今のこの空気とか状況だからこその作品になるはず。
核や放射能に関する作品、2008年の「ピカッ」から「明日の神話」とか3.11以降に作った作品を集結させるんだけど、その作品の中に小林さんが入っていくっていうのかな。作品を見てもらいながら、小林さんの即興の音楽が会場を包んでいくってかんじ。
小林さんって3.11のあと、すぐ動いたでしょう?すぐ被災地へボランティアを送ったし、ap bank fesも東北支援だったし。それが大事なの。
今、支援活動している人はいっぱいいるけど、すぐ動いて、しかも動き続けている人、やり続けている人って少ない。だから、今回は絶対小林さんと一緒にやりたかった。
では最後に、今回展示する作品に込めた感情とか思いってなんでしょうか?
エリイ 「核とか原発ってすごく身近なものだったんだよね。私が生まれたときには、当たり前に存在してて、学校でも原爆のこと勉強したり、当然教科書に載ってたし。何でかなって考えると、それは戦争に負けたからだけど。つまり、目には見えないけど、「そこにある」ものなんだよね。辛いとか、悲しいとか、怒りとかそういう感情ではなく、「目の前に見えないけど存在している」そんなものを表現したい。」
本展は、Chim↑Pomがヒロシマからフクシマ、核や放射能と日本の関係をテーマに制作してきた活動を一堂に見せる初の機会であり、彼らの活動の集大成となります。2008年10月の「ピカッ」騒動から2011年5月の「明日の神話」事件など社会的騒動となった作品を、点ではなく線として鑑賞いただくことで、Chim↑Pomが真に伝えたかったこと、彼らのエネルギーがきっとみなさまに伝わると考えます。
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オープニングイベント
小林武史×Chim↑Pom「LoVe 7」
日時:2011/12/10(土)午後17時開館、21時閉館
ライブパーフォマンスは18時半〜20時半の間で行われる予定です。
料金:1,000円(展覧会入場料)
「原爆の図やチンポムの作品と一緒の空間で小林さんがピアノを弾いてる姿は超必見!!お互いが常に社会や地球に目を向けてきた存在だからこそ、このコラボは最強のハーモニーを奏でるでしょう!私自身、その光景を想像するだけでよだれがでそう!10日は一緒に時代の目撃者になろうね!! ーーーエリイ」
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展覧会名:Chim↑Pom展「LEVEL 7 feat. 広島!!!!」
会期:2011年12月10日(土)~12月18日(日)
会場:原爆の図 丸木美術館
〒355-0076 埼玉県東松山市下唐子1401
※館内は寒いので温かい服装でお越しください。
開館時間:午前9時半~午後4時半
※12/10のみ午後5時〜午後9時
休館日:毎週月曜日
入館料・交通案内: 下記サイトをご参照ください
http://www.aya.or.jp/~marukimsn/top/riyo.htm
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その他、詳しい情報は下記URLから御覧ください。
http://www.mujin-to.com/hiroshima/