手作りろうそくのakarimoは、earth gardenやGO OUT CAMPなど様々なフェスに出店をしているキャンドル屋さん。作家兼代表の栗原基子さんは7年務めたWEB広告代理店をやめてこの仕事をはじめました。パートナーの高橋さんと共に様々なフェスを飛び回る彼女の目にはどんなフェスティバルが見えているのでしょうか?
GO OUT CAMPがあったからこその今の仕事
栗原 GO OUT CAMPに初めて出店したのは随分前で、その頃はお客さんとして遊びに行ってイベントで公認されていたフリマでキャンドルを販売しました。その時にキャンプ合コンにキャンドルを貸してくれないか、という逆オファーもいただいたんです。それで運営のみなさんと仲良くなって、その次の開催では、会場のデコレーションもさせてもらいました。その時、お客さんがキャンドルを囲みながら芝生に座って語り合っていた姿や場の雰囲気がすごく印象的です。
高橋 いやぁ、まさか、売れるとは思いませんでした(笑)おそらくあの時が初めての販売でしたし、持っていったのも大した量ではなかったし。でも、割とすぐ売れて驚いたのと、嬉しいのと。
栗原 サラリーマンを辞めてまでキャンドルでいこうと思えたのは、GO OUT CAMPのおかげだと思います。GO OUT CAMPの規模がぐいぐい大きくなって、それとともにワークショップに挑戦したり、大きなデコレーションをさせて頂けるようになったり。
フェスティバルによって、人生が大きく変わる人もいます。ここまで極端な例は珍しいですけどね(笑)
お金とモノの交換だけで終わらない
栗原 もともと飽きっぽい多趣味で、何をやってもそんなに深まらなかったんですけど、キャンドルだけはずいぶんと続いて。たまたま、友人にプレゼントしたら喜んでもらえたり、売りに行ったら買ってもらえたり。はじめは会社に勤めながらやっていたんですが、意外と辞めても行けるんじゃないかって思って、辞めちゃいました(笑)
高橋 学生の頃からつい最近まで、小さい規模のレイブやフェスを主催していたので、場を作るってすごく大変だなぁと実感しています。だからこそ、フェスがあることが、ありがたいですね。楽しみながら、販売もできるし、テーブルを境にしたお金とモノの交換だけで終わらないというか。
フェスの出店には『いらっしゃいませ!!』というような街のショップみたいな雰囲気はないですよね。お客さんと同じようにフェスを楽しみながら、ゆっくり話をしたり。そんな関係性だからこそ、お金とモノの交換プラスアルファがある。
栗原 GO OUTでのデコレーションを見てくれたお客さんが、自分たちのアウトドアウェディングのデコレーションを依頼してくれたりもして。ありがたいです。それにキャンプスタイルのフェスだと、自分たちのキャンプサイトで実際にキャンドルを灯してくれるので、うれしいですね。室内のイベントで購入頂いた方は、インテリアとして飾るだけの方も多いみたいなんです。自分はやっぱり灯してこそのキャンドルだとも思うので。フェスだと、買ったその場で火をつけてくださいなんてお客さんもいますよ。
フェスに欠かせない、キャンドル。火の揺らめきを見ているときのなんとも言えない安心感はたくさんの人の心に届いています。akarimoのようにフェスから生まれる仕事もある。フェスは多様で、面白いのです。
http://akarimo.net/