東日本大震災以降、生活がガラリと変わった人は少なくないと思いますが、今回の北村さんもその一人。ボランティアしたい人としてほしい人をつなぐNPOを自分でつくったお話です。
日本のボランティア人口を増やしたい
NPO法人ボランティアインフォ 代表 北村孝之
ボランティア情報をつなぐ
北村「これまで、地域のNPOがボランティアをつなぐ役割を果たしていましたが、地域内のボランティアを地域内の人につなぐパターンが多かったんですね。今回の震災はボランティアしたい人が全国にいましたし、被災地も広い。より広範囲に情報をつないでいくことが必要だったんです。」
ボランティアして欲しい団体とボランティアをしたい人をつなげることを目的とする「ボランティアインフォ」の代表北村さんは、「日本のボランティア人口を増やす」という目標に向けて、日々ボランティアニーズをコーディネートしている。
北村「震災直後、ボランティアに行きたいけど、情報がないからどうしたらいいのか全然わからないという人が、たくさんいましたよね。その人達のために、ネット上にボランティア情報を統一のフォーマットで一箇所に集めることが必要でした。そこで、スキルを持つ人達ががすぐにボランティアでデータベースを作って、動き始めたんです。友人がそのデータベース作りに参加をしていて、僕も途中から参加したスタッフの一人でした。」
その時にたまたま被災地へ行けたのが僕だったと北村さんは言うが、代表になるべくしてなった人だと感じる経歴の持ち主だ。
人生の豊かさをボランティアで味わう
北村「高校生からボランティアでサッカーのコーチをしていたんですね。僕にとってボランティアは楽しいことでした。
大学卒業後、起業もしてみたいと思いつつ、まずは、様々な仕事を体験しようと思い、携帯キャリアで仕事をしたり、ITベンチャーでディレクションをしたり。そんな中、偶然「将来、カンボジアに学校を建てたい」という人に出会って。その時に、なんで今やらないんですか?って聞いちゃったんです。じゃあ、やっちゃいますかという話になり(笑)会社を辞めました。
いろいろ調べていくと、来月には学校を建て始めないと新学期に間に合わないということが分かり、急ピッチで事業に取り掛かりました。資金調達はもちろん、ハード面だけではなくBOPビジネスとセットで地域を豊かにしていく仕組みづくりをしたり。現時点で、3校の学校を建てることができています。」
最後に北村さんが考えるボランティアの魅力を訪ねてみた。
北村「バイトだと広がらない世界がボランティアにはある。それは人とのつながりだったり、自分のスキルを活かすことだったり。平日は仕事大変で辛いけど、土日はボランティアで活き活きと楽しく過ごす。人生の豊かさをそっちに求めていってもいいんです。様々な領域でボランティアがライトで楽しい概念として広まり、ちょっとずつ社会が良くなっていけばいいなと。」
http://volunteerinfo.jp/