間伐材を使ったカリンバづくりから見えた、何十年と森を守ることの凄み【ニッセイの森】

間伐材をつかった◯◯。今は様々な種類の商品がありますが、間伐材があるということは、誰かがその森を何十年に渡り、育み、管理し、そして森や山を守ってきた歴史でもあります。

そんな間伐をしながら森を守る仕組みを知りつつ、その間伐材でカリンバを作ってみるワークショップが、2月6日(土)大阪府池田市のカフェGULIGULIにて開催されました。


earth garden “秋” 2015では、ニッセイ緑の財団との共同企画として、自然の中でのワークショップで楽しみながら、木を間伐するツアーを開催し、そこで間伐した木を使ってearth garden “秋” でクラフトワークショップを行いました。

今回の企画もその続編といえるもので、「ニッセイ井手の森(京都府)」で間伐した木材を使用しています。

ヤマザクラ・シラカシ・ヒノキ・ケヤキの4種類の間伐材を使いました。。

s1200_P9290338-2

s1200_P9290346-3

なんだから、さらっと書いていますが、「ニッセイ井手の森」が、同財団が「植樹」し、「下刈」や「除伐」等の手入れを約20年続け、さらに「間伐」を行ってきたその歴史そのものなんですよ。このワークショップは。

その歴史がなければ実現できないワークショップ。

20年ですよ!!!本当に驚き。。。

s1200_P9290329-1

こちらの全国森林づくりMAPでは、ニッセイ緑の財団が植栽を行ってきた場所がGoogle mapで示されています。

なんと、全国195箇所、面積にして約457haで、東京ドーム約97個分に相当します!!!

、、、ひょ、ひょえー!!と驚いたところで、今回のワークショップをご紹介しましょう。

講師はスズキキヨシさん。数年前までアースガーデンでキッズエリアの制作をしてくれていた、あのキヨシさんです。今は京都で活動されているんですね。



これがキヨシさん。そして、カリンバの音色です。

会場は、緑に囲まれたステキなカフェ。すぐ横には大通りがあるのですが、木々に囲まれていることもあり静か。カリンバの音が気持ちよく響きます。

大きさが変わると、音も変わるんですね。こちらのカリンバは先程のものよりも大きく、音も低く響きます。


ニッセイ井手の森”(京都府)」から伐り出したヤマザクラ・シラカシ・ヒノキ・ケヤキの4種類の間伐材。どの木材を選ぶかによっても音色や質感が違ってきます。


さぁ、木を選んだら、箱にしていきますよ。



細かい作業も簡単にすぐこなしてしまう人もいれば、なかなか進まない人もいましたが、それぞれのスピードでカリンバづくりを進めていきます。みんな真剣そのもの。


初のプログラムということで、製作に予定以上の時間を要し、全体での演奏体験まではできませんでしたが、4種類の間伐材から材料を選び、工作を楽しみ、自作のオンリーワンカリンバをお持ち帰りいただきました。

きっと今頃、家で弾いてくれているでしょう。

s1200_P2060409-8

全国に広がる“ニッセイの森”は、何十年も大切に育てられてきました。緑豊かな日本の森は、ただそこにあるだけでは育っていきません。

間伐はなぜ必要なのでしょうか?それは森を守るため。生えている木の密度が濃いと、太陽光や栄養がひとつひとつの木に行き渡りません。野菜や花を育てる時に間引きするのと一緒です。

繰り返しになりますが、ニッセイ緑の財団は、全国で森を守り育ている活動をしています。

森は海の恋人といいますが、海や川を育ているのは森であり、そこにある生態系や文化をも守ることになります。しかも、何十年と何百年と続けていかなくてはいけない活動であり、その結果も決してわかりやすく華やかなものではない。

s1200_P9290362-4

今はCSRなんて言葉が、企業の広報の一環のように溢れていますが、何十年も前から、森を守る活動をしてきたニッセイと、ニッセイ緑の財団のスピリット、すばらしいと思います。

こういった間伐からモノづくりまで、森のストーリーを体験するような取り組み。今年のアースガーデン”夏”にて、開催を企画中です。その際は、アースガーデンウェブにて、間伐材を切りに行くツアーの告知も行います。

自らの手で間伐し、その木でものづくりも行う。そんな体験がもっともっと増やしていきたいですね。