「僕たちを助けてください」――この言葉は、2015年の「ふくしまから考える新しいエネルギー」成果報告発表会に登壇した高校生からのメッセージ。ふくしまの高校生が再エネについて学ぶワークショップ「ふくしまから考える新しいエネルギー」は、リソースパーソンを招いての座学と、現地に出向き、実際に見て触れて聞いて、再エネの現状と可能性を肌で知るプログラムです。
その過程で、自分たちが得た経験と知識を、再エネ普及のため大勢の人に楽しく触れながら知ってほしい、という願いが高まりました。「エネフェス(再生可能エネルギーフェスティバル)を開催したい、大人の力で助けてほしい!」という気持ちが冒頭の言葉に繋がったのです。
買い物に訪れる家族連れを想定し、楽しく体験できるイベントで再エネに興味をもってほしい、というイメージからエネフェスの具体的な内容を考えました。段ボールとアルミホイルという身近な材料で本格的なものができる手作りソーラークッカーの教室は、自分たちの驚きをみんなにも体験してほしいという思いからの企画です。火力・水力など5つの自然エネルギーのどれが一番良いか投票してもらう「再エネ総選挙」では、高校生がそれぞれの「推し」エネルギーをアピール。そして、これからの福島にとって最も向いていると思うエネルギーに投票してもらいました。
現在の高校生たちは震災当時小学生。日々さまざまな情報に触れ、大人たちの様子を見ながら、エネルギーへの関心を持ったのだと思います。そして、参加者の中には、将来、再エネ研究の道へ進みたいと考えている高校生も少なくないみたい。このエネフェスが未来のきっかけとなることを願って。
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