食べるもの、身につけるもの、買うもの…。地球環境のことを考えたり、自分の美容や家族の健康に向き合いながら、自然派なライフスタイルを選んでいる人の「ヘアケア」の悩みに答えるオンライントークセッション「ナチュラルとカラフルを両立できる髪との向き合い方」初回のレポートです!
講座はオンラインで開催されました。講座のアーカイブは下記URLから有料で見ることができます。興味のある方はぜひご覧ください!
今回のポイント!
講師プロフィール
井上光昭
大阪堀江にて「salon bo:rl」を経営。有名ブランドの開発・外部講師も多く務める。サロンブランディングに「オーガニック」というコンセプトをいち早く取り入れており、日本におけるオーガニックサロン成功の第一人者。また、2011年以降、震災の復興支援活動を多角的に進め、現在NPO法人コンセントの代表として多くの美容師と共に様々な活動においてスペシャリストとして活躍中。ドライシャンプーANの開発者でもある。
このレポートでは、当日の講座の内容をかいつまみ、整理してお届けします!
1回目 シャンプーの回数を減らすことの大切さ
なぜ毎日シャンプーをするのか
できるなら「清潔でいたい」。読者のみなさんも、そう考えている人が大半かと思います。
しかし、井上さんは「清潔」とは本来、皮膚に病原菌が住み着いていないことや、常在菌と病原菌のバランスがとれていることだと言います。
私たちは、体や髪を毎日洗うことを前提にしていて、それができていないときに「清潔でない」と感じてしまう。ここに落とし穴があります。
髪と頭皮をわけて考える
井上さんの言葉でハッとしたのは「シャンプーとは髪を洗うための洗剤で、頭皮を洗うものではない」という言葉。髪と頭皮は、異なる体の組織です。だから、それぞれに必要なケアがあるということ。
シャンプーは界面活性剤の力で油分を取っています。毎日シャンプーをしてしまうと、頭皮の油や常在菌を取りすぎてしまう。本来、角質層を守る役目を持っている皮脂や常在菌がいなくなると、雑菌が繁殖しやすくなったり、乾燥したりします。
さらに、皮脂がなくなったことを感知した体が、逆に皮脂を感情分泌してしまい、ベタつきや臭いの原因になったりもします。
毎日のシャンプーを減らすことで、こんなメリットがあるそうです
・ベタっとしない(頭皮脂の過剰分泌を抑える)
・乾燥頭皮対策(頭皮脂の欠乏)
・臭いがしなくなる(頭皮脂の過剰分泌を抑える)
・髪が痛まない(毛表皮の剥離を抑える)
・ヘアーカラーが長持ちする(色素の流出を防ぐ)
湯シャンってどう?
じゃあ、どうしたら良いの?というとき、思い当たる答えのひとつに「湯シャン」があります。最近は、湯シャン派の有名人も出てきたりしていますね。
湯シャンは、皮膚常在菌とうまく付き合いながら、髪についた埃や垢を洗い流すには十分機能します。しかし、湯シャンだけで余分な皮脂を落とそうとすると、かなり高温のお湯が必要。高温のお湯は、タンパク質を固まらせてしまうので、皮脂の出口がふさがり、皮脂が出にくくなったり、垢が固着して取れにくくなったりしてしまうのです。
皮脂とうまく付き合いながら湯シャンをするには店
1、ぬるめのお湯で流す
2、塩のお湯をかける(洗面器に粗塩を小さじ1~2杯)
3、最後にやや熱めのお湯で流す
というようにちょっと手間をかける必要があります。
ただし、ヘアーカラーをしている人は要注意!塩はアルカリ性なのでカラーが褪色する可能性が非常に高いのです。
ドライシャンプーと湯シャンの併用で、シャンプーを少なくする
湯シャンも意外と、一長一短なわけです。ということで、今回の講座でオススメするのは、ドライシャンプーと、湯シャン、シャンプーを組み合わせること。
ローション、ジェル、パウダー、スプレーと、いろいろ種類が増えてきたドライシャンプー。洗い流さなくて良いという利便性から、介護や入院、キャンプやアウトドアシーンでの利用されてきました。
もちろん、講師の井上さんがつくっている*透明ジェル「ドライシャンプーAN」がおすすめです
ドライシャンプーANとは
全身に使える抗菌、殺菌効果のあるANは、シャンプーやボディウォッシュよりも刺激が少なく、拭き取ったり水で軽く流すだけで、肌本来の潤いを残して健やかな状態を保ちます。汗のかきやすいお子様にも何回も安心して使っていだけます。抗炎症効果があり乾燥や痒みのある肌にも潤いを与えます。ANをつけた後は、濡れたタオルで拭き取ったり、少量の水で流すとよりスッキリします。
シャンプーを減らしていくために
いきなりシャンプーを減らすのは、気持ち的にハードルがあると思います。なので今回は、ステップ1から4まで、徐々にシャンプーを減らしていくようなグラデーションを用意しました。
・ステップ1
湯シャンとの併用(ドライシャンプーを使用)
・ステップ2
シャンプー → ドライシャンプー → 湯シャン(ドライシャンプーを使用)を繰り返す
・ステップ3
シャンプー → ドライシャンプー → 湯シャン → ドライシャンプー を繰り返す
・ステップ4
シャンプー、→湯シャン→ドライシャンプー、→湯シャン(ドライシャンプーを 使用)→何もなし→ドライシャンプー→湯シャン
テキストのレポートはここまで。
今回紹介した方法は、あくまでも一例です。ご自身の体調と相談しながら、自分の体にあった方法を見つけて見てください。
当たり前だと思ってやっている日常の行動。「なんでだっけ?」と立ち止まってみると、実はいろいろ気づきがあるかもしれません。
講座ではもっと詳細も語られており、後半は当日の参加者を交えたQ&Aなど、より細かい疑問に突っ込んだ内容になっています。ぜひアーカイブも御覧ください!
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